院長の机は私のもの、私の机は私の物置。 by.妻さん
毎日、飲みかけのペットボトルの片付けをしてから帰宅する必要のある獣医師youです。
登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
:このブログの筆者です。やりたいゲームが多くて忙しい。
机の上にはやるべき仕事だけ置いておきたい派。
:動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週4日出勤に降格()
空いている場所は私のもの。
:おたま。6歳児。座右の銘は「先手必勝」マウント系。
:アヒル先生。3歳児。座右の銘は「他力本願」
:ドグーさん。マザコンofマザコン。2歳。座右の銘は「漁夫の利」
:隙間に突っ込んでおけば、お片付け完了。
:色々と訳があってここに集まってしまった動物たち。
:おもちゃは引きずり出すだけ引きずりだしてからの、ドヤ顔。
病院犬のおこげ。
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私の机は、いつでも仕事しやすくしているという自負があるので、それを見つけたらそこで仕事したくなってしまうのは仕方のないことでしょう
ただ、食べたものの片付けはしてもいいのではないかと思う今日この頃。
でもこれを言うと、普段頑張っているんだから片付けくらいやってあげなよと各方面に言われるので、この場を借りて告発させていただきました。
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ハムスターが骨折したらどうしますか
とりあえず病院にいく…というのが正しいのですが、どんな処置を提案されるのか、前もって知っておくことで診察中に悩むことが減るかもしれません。
今回は、治療を中心に解説していきます。
合わせてお読みください↓↓
【ハムスター】とにかく見た目が痛い…ハムちゃんの骨折①
Q骨折治療の基本は、骨を動かさないこと
ハムスターさんに限ったことではないですが、動かさないことが重要です。
動物自体が動かないこと、というよりも骨が動かないことです。
骨が動かないようにするために、色々な方法で固定をしていくのが治療の基本となっていきます。
骨も細胞の塊なので、ゆっくりゆっくり骨の細胞が増えていくことでくっついていきます。
そんな中で動いていたらくっつくわけがないんですね。
Q動物の骨折は治すのがとても難しい
例えば、人間だったら足の骨折で手術をすることもありますよね。
その後はしばらくベッドで寝ていることになるんじゃないかなーと思います。
ところが、動物はじっとしていることなんてできません。
場合によっては走り回ったり、高いところから飛び降りたり、傷を舐め壊したり、巻いている包帯を食べてしまったり…。
トラブル例を上げたらキリがありません。
もちろん、ハムスターさんが何日もベッドで寝ているなんてことはあり得ないので、どれだけ治療が大変か…わかりますよね
Q骨折の治療法
どうやったら骨を動かないようにすればいいのかを考えることが重要です。
骨折部位、ハムスターの性格、年齢、状態、飼い主さんの考え方など色々含めて検討していきます。
・外固定
腕とか足の場合に使える方法で、硬めのテープや包帯で足を動かないようにする方法です。
・髄内ピン
こちらも腕とか足の場合に使える方法で、骨の中心(髄)にピン(注射器の針で代用することが多い)を入れることで固定します。
・創外固定
折れた骨に対して垂直の角度で、何本かのピンを使って骨を固定する方法です。
ピンは体の外に貫通しているので、感染の管理と本人がいじらないかどうかが重要です。
いずれも鎮静をかけないと処置できないものではあります。
Q実は、ハムスターさんの場合…
こんなこと言ってしまうと問題になる気しかしませんが、
割と「放っておいても治る」んです。
言い方を変えましょう。
ある部位の骨(大腿骨など)では骨が皮膚を貫通しておらず、本人が自傷をせず、ケージの中でおとなしくできる場合には、鎮痛剤などを使いながらの様子見で骨がくっつくことがあります。
もちろん、きれいにくっつかないこともありますし、曲がってしまうこともありますが。
Qなお、最悪のパターンは…
最後になりますが、最悪の場合、断脚(だんきゃく)となることがあります。
言い換えると、命を救うために骨折した足を切り落とす手術のことです。
そうなってしまう場合として、
・骨が皮膚を貫通しており、感染してしまった
・手術した部位を自分で噛みちぎってしまった
・エリザベスカラーを受け入れてくれない場合
・手術した部位の経過が悪い
・手術を何度もやる経済的余裕がない
・自宅で管理ができない(ちゃんと面倒を見れない)
などが考えられます。
感染した場合では、放っておくと命を取られる可能性があるためです。
自分で噛んでしまうかどうか(噛んでしまうと感染を起こす)は誰にも予想できないので、極端な話、ハムスターの骨折は命に関わることがあるということを覚えておきましょう。
『時間が無い方はここを読めば大体OKのコーナー』
・骨が動かないようにするのが治療の基本
・テープで固定、ピンで固定など方法は様々
・ちゃんと管理できるのであれば、放っておいても治ることがある
・最悪の場合、断脚(だんきゃく)となる
これで大体完璧ですね
ハムスターさんの場合、技術的な難しさもありますが、本人がどういう行動に出るかが予想できないという難しさの方が大きいものです。
とにかく大人しくしていれば良いものを、全力で台無しにしてくれる事があるのでがっかりしてしまいます。
では、また来週
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知らなきゃよかった生き物の不思議のコーナー
「シマリスの尻尾は簡単に○○○」
これ、チンチラとかデグーにも同じ事が起こるやつです。
診察でいらっしゃった時には、内心(あーあ…)と思いながら対応するやつ。
そう、シマリスさんも尻尾が簡単に切れてしまいます。
敵に捕まったときに尻尾を切って、そちらに気を取られているうちに逃げるという手段を取ります。
トカゲの尻尾切りと同じですね。
ただ問題なのは、トカゲと違って再生しません。
いなばの白兎みたいになった尻尾は、ミイラ化して場合によっては切れて無くなってしまいます。
だから、シマリスの尻尾は掴んじゃいけないので注意してくださいね。
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〜妻さんのひとり言〜
ハムスターさんの骨折についてでした
我々にとっては大した高さや重さでなくても、ハムスターさんにとってはビルからの飛び降りや本棚に潰されるくらいの重さだったりします。
大きさが違うと感じるものも違うことを意識して接してあげたいですね
今週はここまで!
最後の編集が遅れてしまい、更新が遅くなってしまいました
最後まで、読んでいただきありがとうございます!
また、来週