外出中、子どもとトイレに行くのって思っている以上に大変だということを知ってほしい獣医師youです。
登場人物紹介◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
:筆者です。飲み会の次の日には、大体体調が良くありません。
ドグーさんは基本的に前に抱っこ。
アヒル先生はグニャグニャ歩行で付いてくる生き物です。
:動物看護師長。おたアヒドグーのママ。週4日出勤です。
それとなく、子ども達と一緒にトイレいきたくないアピールをしてくる。
:おたま。相変わらずのプクプク4歳児。
:アヒル先生。赤ちゃんに興味はあるが、自分の方が大事な1歳半。
:ドグーさん。ミルクを飲んで(上からも下からも)出すだけの簡単なお仕事です。0歳児。
:おたまちゃんが1人でトイレに行けるのをみて、とりあえず自分もトイレアピールをしてくる。出ないししないけど。
:訳あって集まってきた動物たち。
:トイレトレーニング失敗勢。ただし、頭は悪くないので最悪のタイミングでトイレをすることを覚えている。
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そう、外出中のトイレはとても大変。
妻さんか私のどちらか1人が3人みながら待っていれば良いだけの話なのですが、膀胱の事情もあり限界を迎えていると毎回そういう訳にもいかないのです。
ー膀胱緊急時の公衆トイレにてー
ドグーさんは前に抱っこ、アヒル先生の手を引きトイレへ。
「ちょっとパッパおしっこするから待ってて」
「んーーーーー」
「……あー」
そもそも、前に抱っこしているので尿の出口も目標物も全く見えないが、長年のカンでカバー。
「ほぅ」
「出てるー」
「実況中継やめて」
ジーーーーーー(永遠と顔とマスクを見つめてくる)
「こっちも出てるー」(隣のおじさんの実況中継を開始)
「いや、ほんとすみません…」(放尿中)
「これ、おてて洗うやつー」(別の小便器に突入)
「確かに、お水シャーっと出てるしねー……いやそれだけはやめてやめてだめ」
「あー……」(パッパのマスクで遊びつつ、密かに妨害)
妻さんも知らない男子トイレでの出来事。
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そう、あなたです。
食べ物じゃないものを食べてしまうあなた。
それ、異物誤飲ですよ
今回は、
・異物を飲んだかどうかわからない場合
・症状はないけど、あったはずのものがない場合
ということもありますよね。
病院に行ってもわからないでしょ…と思わずに一度ご相談いただけると嬉しいです。
何かできることがあるかもしれません。
ただの健康診断で終わる場合もありますが、それはそれで良いのではないでしょうか。
命を取られることが、そんなに少なくないのですから…
【イヌ】【ネコ】食べ物じゃないものを食べてしまうあなたへ(異物誤飲)① はこちら
○吐いているけど、異物を飲み込んだかどうかわからない
(…いや、誤食癖あるしなぁ)
と思える方は良いのですが、多くの方はそうではないと思います。
確かに、獣医さんも困る状況ではあります。
そんな時はひとまず「吐く」原因について調べていくことになります。
血液検査をやったり、レントゲンや超音波(エコー)の検査をやることになるでしょう。
○そもそも症状すらない。
実は、異物誤飲が確実な場合でも多くの場合に症状はありません。
大体が吐きもせず、しんどそうでもなく、元気に走り回ってご飯もよく食べています。
獣医さん側も、検査をお勧めするかどうか悩むくらいです。
でも、検査しないと「大丈夫」とも言えないのが難しいところ。
一生懸命、口の中を見てみたり(たまに歯に引っかかっていることがあります)、お腹を触ってみたり(小型犬や猫ではこれでわかることも)します。
もちろん、血液検査やレントゲン、エコー検査を提案することもあります。
○検査すればわかるのか
むしろ、検査で何か異物誤飲のヒントになるものが見つかればラッキーくらいに思いながらやっています。
・『血液検査』のデメリット
中毒を起こしたり、内臓に障害を起こすようなものでなければ異常は見られません。
もちろん、持病を持っている場合は元気な時の血液検査の結果がなければ、異物に関連した異常値なのかどうか区別が付かない場合もあります。
・『レントゲン検査』のデメリット
レントゲンで写ってくるものは、金属や骨、石など硬いものに限ります。
逆を言えば、毛玉、紙、布、ヒモ、木(楊枝とか)などは写ってきません。
・『エコー検査』のデメリット
比較的大きな人工物であれば、金属や骨・石でなくてもわかる可能性がありますが、確定診断を出すのはかなり難しいです。
その代わり、腸の中に液体が溜まっていたり、腸の運動性を確認するのには優れています。
○それでもわからなければどうする
状況によります。
・だんだんと元気がなくなってきている
・吐き気が止まらない
・高確率で飲んでいる(食べている)と思われる
など状況は様々です。
①より詳しい検査を行なっていく。
バリウム検査や内視鏡検査など。
②対症療法で様子を見る
吐き気止めや胃薬を使ってみる。
点滴を行なっておく。
③様子を見る
何もしないで様子を見る。
④何かしらの処置をする。
詳しいことは次回にしますが、催吐処置や開腹手術のお話です。
この辺については、獣医さんと相談ですね。
飲み込んだもの、症状の強さ、年齢、金額、本人へのリスク(負担)など様々なことを考慮して検討していく必要があります。
異物を診断するって、とっても難しいんです。
どんな処置をするかは次回にしましょう。
では、また来週
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“明日から使える生き物の不思議クイズ”
Q;ハムスターを上から掴もうとすると噛み付くのはなぜ
A:襲われると思ってしまう。
B:餌と勘違いする。
C:背中は痛いところだから。
A;
ハムスターのご先祖様は、シリアの乾燥した草原地帯に住んでいたそう。
その環境は、昼間は40度にもなる環境のため、1日のほとんどを巣の中で過ごし、夜になると木の実や昆虫をほっぺに詰めて巣に戻って食べる、という生活をしていたそうな。
住んでいた環境での敵はワシやタカといった鳥さん達。
上から飛んできたものは敵だと思って怖がってしまうのが本能、ということですね。
ということで、答えはAの「襲われると思ってしまう。」でした
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〜番外編〜
先週分にやっと追いつき、安堵のため息を数えきれないくらい漏らしています、
こんにちは、妻さんです(「それは、ただの呼吸なのでは?」)
イラストを描いて、事務仕事(病院の事務仕事担当なんです)をしていると、
どうしても肩と首がガッチガチに凝り固まってしまいます
何かいい解し方法はないのでしょうか…
お薬に頼る以外の選択肢を夜な夜な模索しております
イラストレーターさんや、デスクワークのお仕事をされている方々を心から尊敬します
今更ながら、私の〜番外編〜や私(妻さん)宛の温かいコメント、ありがとうございます
嬉しくて何度も読み返しては励みにしております
ありがとうございます!!
お礼にハロウィン時の病院犬 おこげ の仮装写真を載せさせて頂きます
今回はここまで!
今週分は今週中に上げさせて頂きます
また、次回