私の前職は、

IT関連のシステムエンジニア。

 

 

企業のシステムの仕組みを

作る仕事です。

 

 

プログラミングはもちろんのこと、

企業への提案、設計、仕様作成など

システムの仕組みを作るための

ひととおりのことをしていました。

 

 

会社員で周りはいい人ばかり。

やりがいもあって、

毎日、終電もなんのその。

 

 

40歳過ぎて

IT部門の事業部長になりました。

 

 

 

けれど!

 

 

そこから私の会社員生活は

ガラガラと音を立てて

崩れ始めるのです。

 

 

 

事業部長になって、
「役員」が

私の上司となってからのことです。


それまで何の接点もなく、
一緒の仕事をしたこともなかった
その人は、

私のやることにすべて反対意見!

 

 

 

「お前の代わりは

他にいくらでもいるんだ」

 

 

「俺の言うことが

聞けないのか」

 

 

 

そして、お客さまに、

お客さまの要件を
上司に受け入れられなかったことを
伝えると、

 

「橘さんは

上司にさからえないからねえー」

 

と言われる始末。

 

 

返す言葉もありませんでした。

 

 

そんなことの繰り返しで

それまで、とっても

良好な関係だったお客さまと

次第に距離を感じるようになりました。

 

 

 

上司には、その後も
報告にいくたびに否定され
いろいろ言われ、
上司と話すのが怖くなっていきました。

 

 

そして私の評価は
どんどん下がっていったんです。

 

 

他の役員や先輩たちの
私を見る目が変わったのが
ハッキリわかりました。

 

 

 

私は次第に

人と話すのが怖くなり、

 

話しかけられないようにと

いつも下を向き、

 

上司の役員と

廊下ですれ違いそうになったら

すぐさま廊下を曲がって

避けるようになりました。

 

 

そんなわけで
会社では怒られてばかり・・・
 

 

お客様との関係も悪くなり、

肩身も狭くなり、

 

仕事も八方塞り。

 

 

私は笑うことを忘れ、

自分の殻に

閉じこもっていったのです。

 

<第2話はこちら>