最近、NHKを始め各マスコミでインプラント治療に関するトラブルについて報じられているのをよく見かけます。


平成16年に内閣府から出された「21世紀ビジョン」の中で、食の安全、水の安全、大気の安全、交通の安全、医療の安全が取り上げられました。


さらに平成17年に厚生労働省により「今後の医療安全対策について」という報告書がまとめられ、医療提供者に「安全、安心な医療の提供」がより一層強く求められています。


マスコミの報道はこれらの世の中の流れを受けてとりあげられたものです。


歯科医療の中でも、従来の失った歯を補う治療法(入れ歯やブリッジ)に代わり登場したインプラントは、

  「取り外し式の入れ歯から解放される」

  「ブリッジのように周囲の歯を削らない」

  「見た目が良い」

など大変優れた治療法として現在日常臨床で多く用いられている反面、


  「外科的治療が必要である」

  「保険適用外のため治療費が高額である」

などの理由から「安全、安心」を損なう可能性が従来の治療に比べ高いと指摘されています。


さらにインプラント治療において安心、安全を損なう原因として、

  「歯科医師の知識、技術不足」

  「インフォームドコンセント(説明と同意)の不足」

  「医療モラルの低下」

が上げられています。


自分もインプラント治療を行っている医療従事者の一人として、これらの社会的責任をしっかりと肝に据えて日々の臨床に取り組んで行きたいと考えています。