31話 寒空の下の不安 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

由紀は大人の階段をどれぐらい登ったのだろうか。


手を繋いだりキスをしたり。そういった行為をしてはきたが、まだその先はない。


数えきれないほどに2人はデートを重ねてきた。今日で何回目のデートだろうか。


直樹と付き合い始めて、気付けばもう冬。


緑でいっぱいの葉は赤やオレンジに色を染め、冬になるとそれらは散りゆき、寂しげな様子を映し出す。


寒空の下、由紀はそんな木々たちを眺めながら、はぁと大きく息を吐き出した。


宙に浮いた息は白くなり、ゆっくりと大気中に消えていく。白くなった息を見ると、冬になったのだと実感する。


冬になったんだと実感することは多々あるが、由紀にはこれが一番の目印だった。


ケイタイがポケットの中で振動した。


由紀は、手袋をとって、ケイタイを見る。


『あと五分で着くよ!』


そんな直樹のメールに由紀は、分かった。そう返信を打った。


ポケットにケイタイをしまった後、光が点在しているのを見て、もうすぐクリスマスだということを思い出す。


クリスマスは、家族と過ごしたり友達と過ごしたり、毎年違った過ごしかたをしてきて、例年通り・・・なんてものは存在しない。


今年はどんなクリスマスになるんだろうな。


期待もあれば、不安もある。


直樹は誘ってくれるだろうか。それとも、用事があるとか言って、誘ってくれないだろうか。


イブに友達の家に泊ってクリスマスも一緒に過ごして・・・なんていう女子会をやったり、家族の人たちと談笑しながら、来年は彼氏と居られるといいね。なんて冗談めかして言われるクリスマス。


どちらも楽しいものだけれど、一番だとはいえない。


イルミネーションが燦然と輝いて、それを寒い中で寄り添いながら2人で見る。


それが一番であると由紀はそう思っていた。


夏に2人で公園にいるときに思い浮かべた、理想のクリスマスが叶えばいいなぁ。


「待った?」


後ろから、直樹の声が聞こえた。


由紀は振り返り、ううん。首を横に振る。


いつも通りの光景。


20分前には着く由紀と時間ちょうどに着く直樹。


時間を守る直樹は悪くない。早くつきすぎる由紀が悪い。


だから、由紀はいつも、私も今来たばっかなんだ。彼に笑顔を向ける。そして、直樹は嘘をつく由紀には気づかずに


「そっか」


彼は由紀の手を握り、どこ行こうか?にこっと笑みを浮かべながら聞く。


この直樹の行動に由紀はいつも不安を感じる。


手を握ることは由紀にとっては依然、緊張する行動だ。


直樹にとっても、最初はそうだったはず。


なのに今は平然と繋ぐ。


恋人なら当たり前なのは分かっているのだけれど、緊張しない。どきっとしない。


それらは、「好きじゃない。」そこにイコールで繋がる気がして・・・。


・・・だめだなぁ。


内心肩をすくめて苦笑した。


せっかくのデートなのに、ネガティブなことを考えすぎている。


デートは苦しくなるためにあるんじゃない。


その人との時間を楽しむためにあるものだ。


当たり前のことをもう一度頭に刻み直す。


「どこでもいいよ」


直樹君と一緒なら。


恥ずかしくなるセリフを飲み込んで、繋がれた手を握り返した。


ゆっくり・・・強く。


いつまでも、いつまでも。この手を握っていられますように。


切に願いながら。



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話が進みませんね。


いい加減進展させますww


多分次くらいにでも・・・。。


あと、更新遅くなってすいません><


ちゃんと更新しないとなぁ・・・。


次回は水曜日です!


時間はなうで!