14話 天秤にかけた時に。 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

夢のような奇跡は自分の力で起こしようがない。いくら願ったところで、訪れたりはしない。


直樹からの電話が来た後、由紀は毎日のようにケイタイと睨めっこをしていた。


もう一度、電話かかってこないかな。そんな期待をしながら。


けれども、一向に直樹からの電話はかかってはこなかった。


一週間が経ち、由紀はケイタイを見るのをやめた。


期待してはいけない。


所詮は奇跡。そう何度も起きるものじゃない。


由紀は自分にそう言い聞かせた。


六月はもうすぐ終わりを迎え、七月に入る。


降り続く雨は減っていき、望んでいた晴れの日が訪れる。


けれど、太陽は暖かさをもたらすわけではなく、暑さを地上に向ける。


雨も嫌だが、こういう日も嫌だな。そう思う。


もっとも、この暑さは日を重ねるごとに増していくので、嫌だなどというにはまだ早いぐらいなのだが。


緑に葉を染めた桜はなんだか、一番それらしく見えた。


春の桜が綺麗で、見頃なのは分かっているのけれど、木の葉は緑。そんなイメージがある。


木々たちが並ぶ桜並木を抜けた先に、由紀がいつも行くスーパーがある。


このスーパーは品ぞろえが豊富で、安い。


由紀はいつもこの店で食材を買いそろえていた。


あの日、ここで玲奈に会ったんだよね。


また会えたりしないかな。少しだけそんな期待をする。


昔の同級生。今も続く親友に会うのはいいものだ。


専業主婦をしていて、なおかつあまり外に出ることがない由紀。


話す相手は数が知れている。


だからこそ、偶然会う親友の存在は大きい。


いつも以上に、辺りを気にしながら買い物をする由紀だったが、結果玲奈には合うことができず、そのまま帰路についた。


「ただいま」


由紀は帰ってくると、返事がないのを承知でその言葉を口にする。


そこに、意味はなくただ、習慣になっているだけ。


中学校ぐらいだろうか。いつも、何も言わずに家のドアを開けていたのだが、怪しい人かと思うからちゃんと「ただいま」ぐらい言って。


そう母に言われたのがきっかけ。


言われた直後。毎日のように言っていたわけじゃないのだが、言わない度におやつを抜かれるという罰を食らっていたので、言おうと意識をしていた。


次第に、意識せずとも言わなくなってきて、それがなぜか今になっても続いている。


この習慣のせいで恥ずかしい目に会ったこともある。


それは友達の家に行った時。ドアを開けると「ただいま」というように体に意識させていたので「おじゃまします」というべきタイミングで「ただいま」その言葉を繰り出してしまったのだ。


友達には当然笑われるし、友達のお母さんにまで笑われてしまった。


そんなこともあったが、習慣は習慣。そんな簡単に抜けるものでもない。


「おかえり」


今日も、当然その言葉を聞くことはなく、由紀は家の中に入る。


閑散とした室内で、由紀は最初にテレビをつけて、音を室内の中に広める。


無音で過ごしたい日も当然ある。悩んでいたり、落ち込んでいたり。


気分が下を向いているときは、テレビをつけないのだが、そういう感情に陥っていない日はテレビをつけるなり、BGMを流したりしている。


由紀は気分の変化が激しく、下を向く日の方が多い。


だから、そうじゃない貴重な日はそれを保とうと努力をする。


窓からの景色は良好。


依然、雲はなく、日差しが照りつけていた。




その日差しが落ち始め、夕暮れになり、そして夜になり。


蒸し暑さが残る室内には浩平と真帆がいてテレビをつける必要もないくらい賑やかな場になっていた。


望んでいた生活。


真帆の笑顔を見ながら、自問自答をする。


これでよかったんだよね?


・・・うん。


由紀は曖昧に頷いて、ケイタイを見た。


その表情が寂しげに見えたのだろうか、真帆が「どうしたの?」


悲しそうな表情で由紀を覗き込む。


「なんでもないよ」


由紀がケイタイから真帆の方へ視線を映した時・・・


ケイタイがバイブ音を鳴らした。




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きょうはきっちり、7時です!!!www


次回は明日の月曜日更新になります。


よろしくお願いします。


自分の格言?的なのはまた明日から・・・。。


小説、また電話がかかってきました。


誰からなのでしょうか!?wwww