ショートストーリー 『不安なままで』 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

夕日が沈んで、景色が変わる。


黄土色の空から、真っ黒な空へ。


真っ黒な空には、ただ一つの光が灯っていて・・・ただそれだけ。


他には、照らす何かは見えなかった。


君は今、なにをしているんだろう。


同じように空を見上げてる?


それとも、勉強に明け暮れている?


それとも・・・


私以外の他の女のこと一緒にいるの?


君が引っ越して、私のそばからいなくなって、私はいつも不安でいっぱいだ。


温もりを感じることができなくなって、唇を重ねることができない。


辛い。


・・・辛い。


私は、午前中に来たメールをもう一度開いた。


「好きだよ」


後ろにハートマークがついている。


全然安心できない。


むしろ、私にはこれがさらに不安を増幅させていくものになるんだ。


君は昔ハートマークなんて使わなかった。


もっと不器用で、素っ気なく見えるほど、質素なメールだった。


なのになんでだろう。


普通なら心を揺さぶられるような、ドキッとするようなメールばかりを打ってくる。


そのメールの一つ一つはやっぱり嬉しいけど、嬉しくない。


君らしくない。


「翔馬・・・」


ポツリとつぶやいた彼の名前。


その後に、吐いたため息は白い煙となって、すぐに消えていく。


「ため息をつくと幸せが逃げるんだってよ」


後ろからこえがして、私は反射的に振り返る。


そこにいたのは姉だった。


「・・・ノックくらいしたら?お姉ちゃん」


「別に姉妹なんだから。多めにみてよ」


「もう・・・」


「それより、なんかあったの?」


お姉ちゃんは、壁に寄り掛かり、腕組みをした。


「なんにもないよ」


「彼氏と喧嘩とか?」


「してないから。ただ・・・」


「ただ?」


お姉ちゃんは先を促す。


「不安なだけだよ」


私はお姉ちゃんから視線を外して、床を見ながらそう答えた。


するとお姉ちゃんが歩き出す。


足音が近づいてきて、私の隣まで来たところで止まった。


そして、私の頭に手を乗せて「不安なくらいがちょうどいいんじゃない?」


そう言った。


私はお姉ちゃんの手をどかして、どこが?そう聞いた。


「不安なくらいの方が、相手のことを考えてられるじゃん。安心しすぎて、相手のことを考えなくなるより、いいと思うけど」


「そういうもん?」


私は、下唇を突き出しながら不満そうに聞いた。


「そういうもんよ。まあ、まだ佳奈子は若いんだし、色々違う人と付き合うのもいいのかもしれないけどね。若い体、遠距離でももて余してないで存分に使ったらー?」


悪戯っぽい笑顔を見せながら、私に背を向けて歩く。


そんな彼女の背中に、私には翔馬だけなの!そう反論すると


「じゃあ、相手のことを考えられるよう、不安なままでいなさい」


そう言って、お姉ちゃんは部屋から出て行った。




にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村

↑ ↑ ↑

押してください~!!

励みになるので




即興!!


ただ、書くのに30分かかった・・・。


どうでしたか?


遠距離というお題をいただいたので・・・書いてみましたが・・・。


よかったら、感想お願いします!!


ちなみに、お姉ちゃんとか初パターンですww