今日で何回目のデートだろうか。
多分もう2桁目は行くんじゃないだろうか。
それなのに・・・。
別れ際、毎回見る彼女の不満そうな顔。
最近はそれに慣れてきたけど、いい加減どうにかしなくちゃって思うんだ。
別れの時は笑顔で。
それが一番いいんだから。
彼女が不満そうな顔をする理由なんてのは分かっている。
いまだに、性行為を行っていないということに対してのモノ。
もう今日で10回目のデート。
普通に考えれば・・・終わっていてもおかしくない。
高校生という思春期であることを考えるとなおさらだ。
それにお互い童貞と処女ならまだ話は分かるが・・・。
僕は経験済みだし・・・きっと彼女もだろう。
それらを踏まえているとやっていないというのは不自然なぐらい。
前回も前々回も今日は・・・やる!!
なんて決意を胸に秘めてデートに臨んでいた。
にもかかわらず・・・だ。
小心者の俺はその場になると弱気になる。
襲えなくなるんだ。
自分は過去に何人の女の子とセックスをしただろうか?
・・・もう数えられないくらいだ。
その子たちが今の僕を見たら笑うだろう。
「らしくない」
そう言いながら。
自分でも分かってるんだけどなぁ・・・。
裕哉に現状を話すと思った通りの反応が来た。
「らしくないな」
笑いながら女の子たちがするであろうそんな返事。
「らしくない・・・か。どこが?」
分かっているけど、思わず聞いてしまう。
「お前はもっとチャラい風に見えるからな。そんなやつが純粋だとギャップが・・・」
「チャラい・・・か」
「うん。チャラい。ただ・・・」
「ただ・・・なに?」
「少し疑問だな」
納得のいかなそうな表情しながら裕哉は窓から外を見た。
外は沈みかけた夕陽が弱々しく俺らを照らしていた。
「なにが?」
「いや・・・綾香がどう思っているのか」
「へ?」
俺は思わず素っとん狂な声を出してしまう。
だって、そんなところに疑問を持たれるなんて思っていなかったから。
俺には自信と確信があった。
彼女が不満そうにしているその表情のわけには・・・。
なのに・・・。
「本当に襲ってほしいって思ってるのかなぁ・・・」
裕哉は窓枠に腕を横にしておいてその上に顔を乗せた。
そして目を閉じて・・・過去の記憶を巡らせるように・・・。
「違う・・・?」
「うん。多分ね。綾香はそんなこと思わないと思うよ?」
「それは元彼の自信?」
「どうだろうね」
裕哉は曖昧な返事をしながら窓から離れて自分の机の方へ向かう。
「じゃあ、俺はどうすればいいんだろ?全く分かんなくなってきたんだけど」
「そんなの自分で考えろよ」
裕哉はカバンを手にとり右肩に背負った。
リュックで登校する裕哉はいつも右肩だけの背負う。
それがあいつの癖らしい。
「自分でって・・・」
「デート明日なんだっけ?」
「うん」
「最悪、本人に聞いてみれば?」
「それは嫌だ」
「じゃあ、彼女がどうしてほしいのか・・・自分で考えてみましょう」
裕哉はドアの方へ向かって行って
「健闘を祈る。バイバイ」
教室から出て行った。
「聞けるはずないだろ・・・」
俺はポツリと悪態をつきながら、椅子に座った。
綾香がなにを考えているか・・・か。
裕哉に相談して逆にわけわからなくなった。
彼女がどうして不満そうな顔をしているのか。
「なんだろ・・・」
考えても考えても答えは見つからなかった。
そんな中で・・・デートが始まる・・・。
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これ・・・まだ続きますww
これが終わったら「紫丁香花」が始まります!!