スピンオフ翔太の恋物語2 ~不満な顔の意味~ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

今日で何回目のデートだろうか。


多分もう2桁目は行くんじゃないだろうか。


それなのに・・・。


別れ際、毎回見る彼女の不満そうな顔。


最近はそれに慣れてきたけど、いい加減どうにかしなくちゃって思うんだ。


別れの時は笑顔で。


それが一番いいんだから。


彼女が不満そうな顔をする理由なんてのは分かっている。


いまだに、性行為を行っていないということに対してのモノ。


もう今日で10回目のデート。


普通に考えれば・・・終わっていてもおかしくない。


高校生という思春期であることを考えるとなおさらだ。


それにお互い童貞と処女ならまだ話は分かるが・・・。


僕は経験済みだし・・・きっと彼女もだろう。


それらを踏まえているとやっていないというのは不自然なぐらい。


前回も前々回も今日は・・・やる!!


なんて決意を胸に秘めてデートに臨んでいた。


にもかかわらず・・・だ。


小心者の俺はその場になると弱気になる。


襲えなくなるんだ。


自分は過去に何人の女の子とセックスをしただろうか?


・・・もう数えられないくらいだ。


その子たちが今の僕を見たら笑うだろう。


「らしくない」


そう言いながら。


自分でも分かってるんだけどなぁ・・・。


裕哉に現状を話すと思った通りの反応が来た。


「らしくないな」


笑いながら女の子たちがするであろうそんな返事。


「らしくない・・・か。どこが?」


分かっているけど、思わず聞いてしまう。


「お前はもっとチャラい風に見えるからな。そんなやつが純粋だとギャップが・・・」


「チャラい・・・か」


「うん。チャラい。ただ・・・」


「ただ・・・なに?」


「少し疑問だな」


納得のいかなそうな表情しながら裕哉は窓から外を見た。


外は沈みかけた夕陽が弱々しく俺らを照らしていた。


「なにが?」


「いや・・・綾香がどう思っているのか」


「へ?」


俺は思わず素っとん狂な声を出してしまう。


だって、そんなところに疑問を持たれるなんて思っていなかったから。


俺には自信と確信があった。


彼女が不満そうにしているその表情のわけには・・・。


なのに・・・。


「本当に襲ってほしいって思ってるのかなぁ・・・」


裕哉は窓枠に腕を横にしておいてその上に顔を乗せた。


そして目を閉じて・・・過去の記憶を巡らせるように・・・。


「違う・・・?」


「うん。多分ね。綾香はそんなこと思わないと思うよ?」


「それは元彼の自信?」


「どうだろうね」


裕哉は曖昧な返事をしながら窓から離れて自分の机の方へ向かう。


「じゃあ、俺はどうすればいいんだろ?全く分かんなくなってきたんだけど」


「そんなの自分で考えろよ」


裕哉はカバンを手にとり右肩に背負った。


リュックで登校する裕哉はいつも右肩だけの背負う。


それがあいつの癖らしい。


「自分でって・・・」


「デート明日なんだっけ?」


「うん」


「最悪、本人に聞いてみれば?」


「それは嫌だ」


「じゃあ、彼女がどうしてほしいのか・・・自分で考えてみましょう」


裕哉はドアの方へ向かって行って


「健闘を祈る。バイバイ」


教室から出て行った。


「聞けるはずないだろ・・・」


俺はポツリと悪態をつきながら、椅子に座った。


綾香がなにを考えているか・・・か。


裕哉に相談して逆にわけわからなくなった。


彼女がどうして不満そうな顔をしているのか。


「なんだろ・・・」


考えても考えても答えは見つからなかった。


そんな中で・・・デートが始まる・・・。




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これが終わったら「紫丁香花」が始まります!!