最終話 知ってるよ | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

触れることができない僕らは毎日のように電話で話していた。


そのせいで、電話代が格段に上がったのは言うまでもないが。


これではまずいと思い、僕は彼女を指定通話にした。


おかげで、彼女からの電話代は増えることはなく、一定の金額で。


彼女と時間を気にせず話すことができるようになった。


電話をするたびに嬉しくなる。


声を聞いて、彼女の今を聞いて。


そうすると、彼女のそばにいるような気持ちになれるんだ。


でも、それは所詮錯覚。


彼女の実体に触れられない。


触れているように思っているだけで。


そう考えるとなんか悲しい。


でも、今日はそれが払拭される。


辺りを見渡すと満開の桜。


その桜たちは強風にあおられて、ひらひらと舞い落ちていく。


穏やかで暖かな陽気は寂しい心を少しずつ和らがせた。


彼女はまだだろうか。


そう思い、僕は時間を見た。


「・・・なにやってんだか」


それは彼女に向けられた呟きではなく、自分自身に向けられた呟きだった。


時計の針が示していたのは待ち合わせの40分前。


早いとかそれ以前の問題だ。


まだ、彼女が来ないのは当たり前だった。


僕は桜の木に寄り掛かり、そっと目を閉じた。


サァァァ・・・。


花びらがなびく音が聞こえる。


風が奏でる単一のメロディはゆったりと僕の耳に入ってくる。


音は目に見えない。


だから目を閉じた方がよりよく聞こえる。


科学的に・・・とか言われると大差はないかもしれないが僕の持論では・・・だ。


名古屋の地に立つのはこれで三回目だった。


初めて彼女に会った時。


彼女の答えを聞きに行った時。


そして・・・今回。


初めて会った時は、たしか現実逃避が目的だった。


ただ、今ある現実から逃げたしたくて。


無意味な世界がどうしようもなく嫌いで。


でも、答えが出ないものだと分かっていながら僕は遠くの地を目指した。


場所ははっきり言ってどこでもよかった。


大阪でも京都でも広島でも。


ランダムに選びだされ、到着したのが名古屋。


あの時は適当だったが、今になっては名古屋でよかったって思う。


もしも名古屋にしていなかったら理菜とは会えていなかった。


ずっと赤の他人のままだったのだから。


触れることも話すこともできなかった。


そう考えると、やっぱり人と人との出会いは一期一会。


奇跡と呼べるものなんじゃないかなって思う。


もしもあの時こうしなければ・・・。


その言葉はよく使われるが、それがあるからこそ今の自分がいる。


他の人と繋がっている。


出会っている。


どれか一つでも、違う行動を取っていればその人と出会うことがなかったかもしれない。


まさに奇跡だ。


この世界には出会いという名の奇跡が溢れている。


溢れ、こぼれてしまうほど多く。


その中で好きな人、大事と思える人を見つける。


その選んだ、もしくは選ばれた数人。


それもまた奇跡。


そう。


すべてが奇跡なんだ。


「ごめん!!待った?」


笑顔でニコッと笑う君。


そしてお待たせ」そう言いながらぎゅっと手を握る。


君と僕がこうして出会え・・・また触れ合えることも・・・。




「ねぇ・・・知ってる?」


「ん?」


「私、裕哉君のことが大好きなんだよ」


「知ってるよ」


「そっか。裕哉君は?」


「僕も大好きだよ」


「ありがと・・・」





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終わらせかたこんな感じになりましたけどw


最後って難しいですね。


もっと勉強しないとなぁ。。


明日はあとがきです♪