気がつくと窓の外から射しこんできていた。
いつのまにか寝ていて、朝になっていたらしい。
私は近くに転がっていた手鏡を拾い上げて自分を映す。
・・・目が腫れていた。
私はその手鏡をクッションに投げる。
何の音もせず手鏡はその上に乗る。
「はぁ・・・」
私はため息をついてベッドの上にもう一度寝っ転がった。
その時、真横においてあった携帯電話が鳴った。
私は反射的にその携帯を手にとって画面を開く。
余談なのだが、携帯は壊れた後の帰りに梨香さんに
言って買い換えてもらった。
流石に金持ちだけあってまったくの躊躇はない。
バックアップもとってあったのでアドレスもすぐに復活した。
待ち受け画面はまだ何もいじってなく、何もないくらい画面に
時間が表示されてるだけ。
・・・まだ5時かよ・・・。
私は受信ボックスを開き、宛名を確認する。
「・・・裕樹君」
その名前を見ると少し嬉しくなった。
と同時に少し不安になる。
昨日の返事を返していない。
そして、夜に買い換えたにも関わらず、その後もメールをしていない。
あの後・・・裕樹君。蓮君。
二人のことを考えてたら寝てしまった。
そして、今になった。
返信を返す相手のことを考えていたのに、メールのことを忘れていたなんて。
そんなこと普通あるだろうか?
私は普通じゃないのかもしれない。
でも・・・言い訳をする。
自分自身に納得のいく言い訳を。
昨日の悩みごとは深かった。
だからって・・・。
私は恐る恐るメールの本文を見る。
なんで?
そんなのは簡単。
昨日のメールを返さなかったから。
だから、怒ってるんじゃないかって。
『朝早くごめん。
昨日は忙しかったかな?
暇なときでいいから返事返してね。
離れていても気持ちは一つ。
君が大好きだ』
・・・。
私は馬鹿だ。
裕樹君は私を想ってくれてる。
それなのに・・・。
それなのに私は・・・。
私は無意識のうちに彼に電話をかけていた。