83話 滲んで・・・漏れて・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side由美~


私が好きなのは誰なんだろうか?


裕樹君?それとも蓮君?


裕樹君・・・。


君がいない間にこんなにも私の心は揺らいでた。


どんな人がいても揺らがない自信があったのに・・・。


君がいなくなって、まだそんなに経ってないのに。


でも、裕樹君の方が蓮君より好きだって自信はある。


でも、蓮君のことも好きだ。


それも否定できない。


これを浮気と呼ぶのだろうか?


私は浮気をする人とか、二人の人を好きになる人のことを最低な人だと思ってきた。


けど、今の私がまさにそれじゃないか。


昔、こんな人にはなりたくないと思っていたまさにそれ。


私は蓮君を好きになることによって一途から遠のいた。


理想だった恋愛をやめようとしている。


そんな自分が嫌になる。


些細なことがきっかけで、人は誰かを好きなる。


じゃあ、もし蓮君にあの時助けてもらわなかったら好きにならなかった?


いや・・・助けてもらわなかったら死んでいる。


なら、さかのぼって私があの交差点を通らなければよかった?


あはは・・・。


そんなこと考えても意味ないか。


私は自分の唇を触った。


まだ・・・蓮君とキスした時の感触が残ってる。


こんな自分が嫌いだ。


蓮君、蓮君、蓮君、蓮君!!


好きな人は裕樹君じゃなかったの!?


心の中で自分に叫ぶ。


そして問いかける。


けど・・・もちろん返事など返ってこない。


「はぁ・・・」


私はベッドに大の字で仰向けに寝る。


その時・・・私の頬から一粒の水滴が流れ落ちた。


蓮君を好きになることが辛い。


好きになればなるほど、裕樹君。


君を忘れていくのが・・・怖いんだ。


私の大好きな初恋の人を。


私は裕樹君のこと、ずっと好きだって言ったのに。


その気持ちは揺るがないって・・・信じてるのに・・・。


・・・こんなにもいつの間にか隙間だらけ。


私の胸の中の裕樹君が、体中のひびから・・・


すこしずつ漏れていく。


滲んで・・・漏れて・・・


私の中からどんどん君がいなくなる・・・!


こんな気持ちはもう嫌だよ・・・。