~side由美~
私が好きなのは誰なんだろうか?
裕樹君?それとも蓮君?
裕樹君・・・。
君がいない間にこんなにも私の心は揺らいでた。
どんな人がいても揺らがない自信があったのに・・・。
君がいなくなって、まだそんなに経ってないのに。
でも、裕樹君の方が蓮君より好きだって自信はある。
でも、蓮君のことも好きだ。
それも否定できない。
これを浮気と呼ぶのだろうか?
私は浮気をする人とか、二人の人を好きになる人のことを最低な人だと思ってきた。
けど、今の私がまさにそれじゃないか。
昔、こんな人にはなりたくないと思っていたまさにそれ。
私は蓮君を好きになることによって一途から遠のいた。
理想だった恋愛をやめようとしている。
そんな自分が嫌になる。
些細なことがきっかけで、人は誰かを好きなる。
じゃあ、もし蓮君にあの時助けてもらわなかったら好きにならなかった?
いや・・・助けてもらわなかったら死んでいる。
なら、さかのぼって私があの交差点を通らなければよかった?
あはは・・・。
そんなこと考えても意味ないか。
私は自分の唇を触った。
まだ・・・蓮君とキスした時の感触が残ってる。
こんな自分が嫌いだ。
蓮君、蓮君、蓮君、蓮君!!
好きな人は裕樹君じゃなかったの!?
心の中で自分に叫ぶ。
そして問いかける。
けど・・・もちろん返事など返ってこない。
「はぁ・・・」
私はベッドに大の字で仰向けに寝る。
その時・・・私の頬から一粒の水滴が流れ落ちた。
蓮君を好きになることが辛い。
好きになればなるほど、裕樹君。
君を忘れていくのが・・・怖いんだ。
私の大好きな初恋の人を。
私は裕樹君のこと、ずっと好きだって言ったのに。
その気持ちは揺るがないって・・・信じてるのに・・・。
・・・こんなにもいつの間にか隙間だらけ。
私の胸の中の裕樹君が、体中のひびから・・・
すこしずつ漏れていく。
滲んで・・・漏れて・・・
私の中からどんどん君がいなくなる・・・!
こんな気持ちはもう嫌だよ・・・。