67話 憂鬱な朝 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side由美~

その日の朝はとても嫌な朝だった。


太陽が燦々と照りつける中、学校までの道のりを


歩かなければならないのだから。


裕樹君がいなくなってから、何日かが経って今日から


始業式が始まる。


「裕樹君がいない学校かぁ・・・」


そんな独り言をつぶやくとなおさら学校に行きたくなくなる。


また、前みたいにつまらない学校生活が始まるんだ・・・。


裕樹君に会いたいなぁ・・・。


いなくなってから、毎日メールをする。


電話もたまに・・・。


でも、怖い。


いつか、これがなくなるかもしれないと思うと。


・・・やめなきゃ。


こんなこと考えても何も変わんない。


私は一階に降りて学校に行く支度を始める。


「おはようございます。由美お嬢様」


丁寧な姿勢と言葉で梨香さんが話しかけてきた。


「おはよ・・・。なんか、学校行きたくないなぁ・・・」


言っても何も変わらない不満を彼女にこぼす。


「そうですね~・・・まあ、気持ちはわかりますけど、いかないとしょうがないですからね」


梨香さんは朝食の準備をしながら言う。


「だよね~・・・」


私はため息をつきながらテーブルに座って朝食が用意されるのを待つ。


こんな朝食が準備される数分ですら裕樹君のことを考えてる。


いつから、私はこんな恋する乙女になったのだろうか・・・?


そんな自分に内心肩をすくめて苦笑する。


「はい。できましたよ」


梨香さんが三枚ほどの料理がのった皿を私の前に並べる。


「ありがとう」


私は梨香さんに礼を言い、目の前の料理を食べ始める。


こんな、いつもと変わらない日々の中の一日。


また、同じような一日が始まるんだ。


けど、決定的に違うこと。


それは、大好きな君と学校で会えないこと。


ただ、それだけ・・・。


それだけだけど・・・それが何よりも大きいんだ。


そしてまた、私の憂鬱な気持ちとは裏腹に学校得行く時間となる。


「ねぇ、梨香さん」


私はガラス越しに外を見ながら彼女に話しかける。


「なんですか?」


「なんで、太陽って昇るんだろ?」


「なに、大自然にイチャモンつけてるんですか?」


はぁ、とため息をつきながら彼女は言った。


「いや・・・。もし太陽が昇らなければ学校に行かなくていいのになぁ・・・って」


「そんなの誰だって思いますよ。嫌なことがなければ、きっと良いことだって起きなくなりますよ」


食器を洗いながら彼女は言う。


「だよ・・・ね・・・」




良いことって・・・何なんだろう?


嫌なことって何なのだろう?



私にはどんなことがこの先訪れるのだろうか・・・?