60話 最初の一人目 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

僕はそのカップルを素通りして他の生徒の後ろをついていくことにした。


男子生徒だと面白くないので女生徒の。


変態に間違われないように一定の距離も保つ。


その方がむしろ怪しいか・・・?


そんな疑問が頭の中によぎる。


僕がそんなことを考えてると、目の前の信号が赤になって


女生徒の後ろから離れてしまった。


「あ・・・やば・・・」


少し焦って周りを見た時


「うん。まあ、下心丸見えだからしょうがないよね」


「やっぱ、それかぁ~」


僕はそう言って頭をかく。


ん・・・?


僕はその動作を止めて、声がした方向を見る。


「よっ!!」


そう言ってその女の子は手を上げた。


「えっと・・・誰ですか・・・?」


「椎名楓だよっ」


笑顔でその女の子は言う。


「いや・・・そこじゃなくて・・・僕のこと知ってるんですか・・・?」


「知らない。転校生クンかな?」


そう言ってあっけらかんと笑う。


「大正解。なんでそんな初めての人にフレンドリーに話しかけられるんですか?」


「なんとなく。後ろ姿がなんか寂しそうに見えたからさ」


「そっか。何年生何ですか?」


「2年だよ~」


「同じですね」


「そうなの?じゃあ、敬語はずしてよ」


その子は言う。


「わかった。これからよろしく。椎名さん」


「楓にして。苗字は堅苦しいから」


「わかったよ、楓」


すると楓は少し嬉しそうな顔を浮かべた。


「君の名前は?」


「杉原裕樹」


「裕樹でいいかな?」


「いいよ。そういえば、楓は何組?」


「3組だよ」


「じゃあ、僕も3組だといいなぁ」


「え?なんで!?」


楓が少し顔を赤くする。


「一緒にいて楽しそうだから」


「ああ、そういう意味ね」


「他に何があるんだよ?」


「なんでもないよ。そういえばさぁ、さっきのカップル見た?」


僕はその言葉が出た時、僕その場に立ち止まってしまった。