夕飯が終わり、僕は家での居心地が悪かったので、
気分転換も兼ねて外に出ることにした。
新しい土地も見てみたいし・・・。
外はやっぱり都会とは何か違う。
空気が違うとか・・・?
みんなよく言う。
田舎は空気がきれいと言う。
実際には僕はそういうのを信じてなかったが、
なんとなく・・・なんとなくだが違う気がする。
僕は空を見上げる。
綺麗な三日月が見える。
満月じゃなくて三日月。
周りには点々と光る星。
星を見るとどうしても夏帆の顔が浮かぶ。
そんな自分に嫌気がさして、道に迷わない程度に
歩くことにした。
歩いて数分が立つと住宅街から出て、視界が開けた。
そして、そこに見えたのは河川敷。
由美と・・・夏帆と・・・星を見たあの河川敷によく似てる。
とか言っても、河川敷なんてどこも同じようなもんだが。
僕は、最初川の近辺に降りてみようと思ったが、
それを止める。
明日学校あるし、長居しちゃいけない。
僕は、隣の道路を歩く。
すると、前方に女の人が歩いてるのが見えた。
僕の方に向かって。
顔は暗くてよく見えない。
田舎だけあって、まったく街灯がないから・・・。
そして、その女の人とすれ違う。
すれ違った瞬間、その一瞬だけその人の顔が見えた。
僕は、その顔を見て驚きその女の人の後ろ姿を見送るように
振り返る。
その顔は・・・とても綺麗で見覚えのある顔だった。
僕はその時、運命というものに悪寒を感じた・・・。
あの時、君は僕に気づいただろうか?
僕は今でもあの時のことを覚えてるよ・・・。