47話 違和感 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

目を開けるとそこは見慣れない天井。


僕は驚いて体を起こそうとする。


しかし、体がうまく動かない。


理由が分からず、うろたえていると聞きなれた声が耳に届いた。


「まだ、熱が引いてないんだからゆっくりしていてください」


その声は梨香さんだった。


死角にいて見えないがその声は間違いなく梨香さんだった。


(死角にいて見えないというのは首すら回らないので真隣にいる


彼女が見えないだけという恥ずかしい話だ)


タオルか何かをを絞って水が出る音が聞こえる。


そして、タオルを梨香さんが僕の頭の上にのせる。


今さらすべてを思い出し理解する。


昨日僕が由美の家の前で倒れて、


僕を家の中に連れてきてくれて、看病してくれた・・・


てところか。


「昨日はありがとうございました」


梨香さんが唐突にそう切り出した。


「何がですか?」


「由美を見つけてくれて・・・」


「いえいえ。僕の方こそありがとうございます」


「このくらいはしますよ。由美の命の恩人ですから」


「命って・・・大袈裟ですよ。由美は・・・大丈夫ですか?」


「元気すぎて困ってますよ。『裕樹君の看病する~!!』とか言ってますしね。自分の風邪が完治したわけでもないのに」


梨香さんはため息をつく。


「ははは」


僕は苦笑する。


「まあ、それだけ嬉しいんでしょうね」


「え?何が・・・?」


「あなたがこの家にいることが・・・」


「それは恐縮です」


僕は冗談交じりにそう言う。


「あははっ」


由美さんは口を押さえて笑った。


「え?何ですか・・・?」


僕は少し焦る。


「何でもありませんよ。とりあえず、今日は安静にしていてくださいね」


そう言って梨香さんは立ち上がり、部屋から出て行った。





この時、僕は彼女に違和感を感じた。


けど、僕はそれを気にも留めなかった。


それが後々に繋がる後悔の一つの欠片・・・。