46話 安心して・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

僕は大雨の中由美をお姫様だっこのまま歩き出す。


携帯を取り出して梨香さんに電話しようとするが、


両手がふさがってできない。


そして、歩いているうちに由美は寝てしまった。


熱があるし仕方がないことなんだけど・・・。


それにしても・・・


「由美・・・少し重くないか・・・?」


僕はそう独り言をつぶやいて苦笑する。


「失・・・礼・・・な」


「うおっ!?」


僕は驚いて由美を落としそうになる。


僕は何とか抱えて由美を見る。


可愛らしい寝顔。


どうやら寝言らしかった。


大粒の雨が全身にあたる。


このままだと僕も風邪をひくかもしれない。


夏休み初日から熱があるのは嫌だな・・・。


そんなことを考えてるうちに由美の家に着いた。


と同時に梨香さんが家から出てくる。


おい・・・。あんた外探してるんじゃないのかよ・・・。


「見つけてくれたんですか!?」


梨香さんが笑顔でこっちにくる。


「はい。でも、熱あるので早く早に連れて行ってあげてください」


「すごい熱・・・」


由美の額を触って梨香さんは言った。


「じゃあ、僕はこれで・・・」


由美を梨香さんに渡して僕は踵を返す。


「ありがとうございます」


その梨香さんの声は僕には聞こえなかった。


途端に僕の脳が揺れる。


意識が朦朧とする。


足元がふらつく。


そして僕は、まだ一歩も歩く前・・・


由美の家の前で意識を失い、その場に倒れた。