42話 星が見えない空 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「由美がいなくなったって・・・今、夜ですよ・・・?」


『さっき、部屋に見に行ったらいなかったんです!!ここ最近、奥様方は海外に仕事に出いていていないし…』


なんて間が悪い親だ・・・。


「行く場所の心当たりとかはないんですか?」


『わかりません・・・昔からあまり外に出るような子じゃなかったので・・・』


「そう・・・ですか・・・」


『今、何人かの家政婦さん捜してくれています。あなたも・・・探してくれませんか?』


「言われなくても、行きますよ」


僕は制服のまま家を飛び出す。


ベッドに制服のままで寝てたから・・・。


『お願いします。今は夏帆じゃなく・・・由美を・・・』


「何言ってるんですか。夏帆も今度捜しますよ。でも・・・今は・・・」


僕は言葉を止める。


『・・・?』


「なんでもないです。じゃあ、切りますね」


僕はそう言って電話を切った。


梨香さんが何か言ってたようだが、気にしないようにする。


由美が行きそうなところ・・・。


思考を巡らせるがまったく分からない。


近くの公園。


駅前・・・。


いろんなところに行くがまったく分からない。


賑やかな人の声が耳障りに感じる。


僕は由美に電話する。


さっきから何度も試した方法。


けれど、全部電源を切っていたらしく繋がらなかった。


そして・・・・今回もつながらない。


「どこにいんだよ・・・」


息切れが止まらない。


体が重い・・・。


・・・その時、見たことのある場所にいることに気づき周りを見渡した。


「ここって・・・」


夏帆と流れ星を見に来た・・・あの河川敷だ。


確か家からはけっこう距離がある。


でも、僕の家から一番近くにある河川敷はここ。


そして、僕は無意識のうちに昔、自分が横になって


夏帆と一緒に見たあの場所に行く。


そして、そこには・・・。


当たり前のように由美がいた。


僕と夏帆が草の上に仰向けになっていたように


由美も仰向けになって空を眺めていた。


けど、その空には星は見えない曇り空・・・。