37話 手が離れて・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

『じゃあ、帰ろっか?』


キスが終わった後、僕は立ち上がる。


そして、彼女に手を差しのべる。


『うん。そうだね』


夏帆は僕の手を掴んで立ち上がる。


『もう朝だな』


空を見て僕は言う。


『絶対怒られるなぁ~』


夏帆は背伸びをして笑う。


『夏帆の家は厳しいからな。まあ、一緒に言い訳考えよっか』


そう言って、僕は歩きだす。


『うん。ありがと』


夏帆は小走りして僕の隣に並ぶ。


僕らは自然に・・・何の違和感もなく手を握る。


昨日まではすごくぎこちなかったのに、あの時のおかげで


違和感がなくなった。


『裕樹君の手・・・少し冷たいなぁ・・・』


『手が冷たい人は心が温かいんだぜ』


『何それ。じゃあ、私の心が冷たいってこと~?』


『まあ、そういうことだ』


そんなバカな会話をしながら都会の街並みに入る。


人通りが結構多い。


これが、日曜日の昼間とかならもっと多いんだろうな。


時計を見ながら、走る学生。


色々な人がいる。


『人多いね~』


『そうだな。まだ平日の朝なのにな』


僕らが横断歩道を渡るその時、人通りが減った。


そう・・・。その瞬間だけ・・・。


その時だけ・・・『君』の手が僕の手から離れる。


そして・・・大きなブレーキ音が聞こえた・・・。