夏帆の手は少し冷たい。
外が寒いから当たり前だけど。
僕は夏帆の横顔を見る。
暗い中、淡く照らされている夏帆の顔がとても綺麗。
『あっ!!』
その時、夏帆が空を指差して叫ぶ。
『どうした?』
『今見てなかったの?』
『ああ・・・ごめん』
『流れ星見えたんだよ~?何見てたの?』
『夏帆見てた』
僕が平然とそう言うと、また夏帆の顔がほのかに薄紅色に染まる。
『なっ・・・。見る方向が違うよ』
夏帆は僕から視線を逸らす。
『あっ・・・』
その時、流れ星が見えた。
『え?見えたの?』
『うん。そこに』
今はただの暗闇となっている空を指差す。
『う~・・・。裕樹君が変なこと言うから見逃しちゃったじゃん』
『ごめんごめん』
『なんか願い事した?』
『した』
『え?何を何を?』
夏帆は予想通りくいついてくる。
『ずっと・・・夏帆といられますように・・・』
僕は夏帆の手を強く握った。
『ありがと・・・その願い・・・叶えようね。二人の想いで』
夏帆は僕の手を強く握り返した。