34話 漆黒に染まった空 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「はぁ・・・」


日が暮れて漆黒の闇に染まった空。


町中から外れたこの道には少しの街灯しかなく、


少し先が見えない状態だ。


何の音も聞こえない。


僕は空を見上げる。星が見える。


無数の小さなかけら。


昔、よく夏帆と見ていたのを覚えてる。


その光景が今でも目を閉じれば浮かんでくる・・・。


*************


河川敷の草の上で二人で横になる。


季節は冬。


夜中、厚着をしているとはいえ少し寒い。


風が吹くたびに体が震える。


『寒いね~・・・』


夏帆が言う。


『だね。少し無理があったな。この時期にこれは』


僕はそう言って苦笑する。


『でも、見たいの。流れ星。さっき見えたんだから』


『別にどっちかの家で見ればいいんじゃないのか?』


『裕樹君と二人でこういうところで見たかったの』


夏帆は頬をふくらませる。


『そっか。じゃあこうすれば少しはあったかい?』


僕は夏帆の手を握る。


すると夏帆の頬が赤く染まった。


そうだ・・・。


あの時の僕達はまだ手をつなぐことすらままならなくて・・・。


なんで?


理由は単純でくだらないこと。


お互いが受け身であり、


お互いの初恋だったから・・・。


付き合って1カ月。


その時僕らは初めて手をつないだんだ。