帰り道、僕らは自然に・・・当たり前のように
無言で歩いていた。
お互い話しかけるのが気不味かったんだ。
なんで?
そんなのは決まってる。
僕があんな話をしたから・・・。
話さなければよかった・・・?
けど・・・それはきっと違う。
話さなければいけなかったんだ。
「なんか・・・」
由美がその沈黙を断ち切る。
「話しづらいな~梨香さんと・・・」
そう言ってぎこちない笑みを浮かべる。
「普段通りに接しといてよ・・・。きっと・・・思い出したくない話だと思うから・・・」
「・・・だよね。わかった」
ふと、周りを見渡す。
いつの間にか由美の家の前まで来ていた。
「送ってくれてありがと・・・。またね」
「由美・・・」
「何?」
「今日はごめんね。最初のデートだったのにこんな暗い話題して・・・」
「いいよ。聞いたの私の方だし。まだ誰にも言ったことのない心の闇・・・話してくれてありがと。いつか、私が光になって照らしてあげるからね」
そう言って、由美は天使のような優しい笑顔で微笑む。
「わかった。その時まで待ってるよ。由美・・・夏帆のことはまだ忘れられない・・・。けど、僕は由美のことが好きだ」
周りに人がいないのを確認して僕は言った。
「私も・・・裕樹君のこと・・・大好きだよ・・・」
ガチャン。
由美が家のドアを閉める音がした。
ドアが閉まっても・・・僕が真実を全部話しても・・・僕らは繋がってる。
そう信じているんだ。