22話 由美の存在 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

僕はゆっくり由美から唇を離す。


「・・・それだけ?」


由美は物足りなさそうに僕を見る。


「風邪・・・引いてんだろ?」


僕はそう言って、由美の額に自分の額を当てる。


「やっぱ、少し熱いね・・・」


「そう?おっかしいなぁ・・・」


「何が?」


僕は、由美から額を離し、聞く。


「ただ、サボっただけだよ」


由美は笑いながらそう言う。


「おいおい。授業ついていけなくなるぞ?」


「私は裕樹君より頭いいから大丈夫です」


由美は可愛らしく舌を出す。


「うっざぁ~」


「私がいなくて、寂しかった?」


「まったく!!いつも通り、ぜんぜんかわらなかったよ」


僕の小さな強がり。


「う~・・・」


由美はぷくっと頬をふくらます。


そして、何かいいことを思いついたように笑顔を浮かべ


「ちょっとこっち来て」


僕に手招きする。


充分近い距離なのにこれ以上近くにいってどうするんだ・・・?


僕はそんな疑問を抱きながら近くに行く。


「もっと・・・」


「これ以上は無理だぜ?ベッドで進めないよ」


「じゃあ、これでどうだ!!」


由美が僕に抱きついてくる。


「うわっ!!」


僕の下半身が崩れる。


真美が僕を自分の方に引っ張る。


何が起きたのかわからない・・・。


そして、気付いた時には、僕は真美の隣で横になっていた。


由美の両手は僕の背中にまわされていて、


強引に引き離さない限り離れられない。


「これで・・・私の存在が君の中で大きくなりましたか?」


由美の顔が目の前にある。


少し顔を近づけただけでキスできる距離。


「由美の存在は誰よりも大きいよ・・・」


僕はキスをせず、ただ強く抱きしめる。


この時、僕は『君』のことを完全に忘れていた・・・。