16話 静けさ | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

小鳥の囀りが聞こえて僕は意識を取り戻す。


僕は、うっすら目を開ける。


外が明るい。


どうやら、あのまま寝てしまったらしかった。


僕は、携帯を開いて時間を確認する。


7時ジャスト。


習慣ってすごいな・・・。


僕は、改めて感心する。


普段、僕はアラームを7時にかける。


そして、いつもその音で目を覚ます。


けど、今日はそれがなかったにも関わらず、


7時に起きれるのだから。


僕は、体を起こして寝ぼけたままキッチンに向かう。


冷蔵庫から卵を二つ取り出し、片手でそれを割り


フライパンの上に落とす。


これが僕の今日の朝食。


目玉焼き2個だけ。


僕は今、一人暮らしをしていて親がいない。


なぜ、いないのかを話すと長くなるので


割愛しておく。


こんな朝から思い出したいことでもないし・・・。


目玉焼きが完成して、皿にのせてテーブルの上に


もっていく。


時間にはまだ余裕があるので、ゆっくり食べることにする。


カチ・・・カチ・・・カチ・・・


時計の秒針が動く音だけが聞こえる。


他はなにも聞こえない。


テレビをつければ、きっと秒針の音は聞こえなくなる。


けど、リモコンを持って、電源を押そうとしたところで


その動作を止めた。


なんで?


理由はわからない。


本能に従っただけ。


心の中ではこの静けさを楽しんでいるのかもしれない。


僕の、想いとは裏腹に・・・。