14話 糸 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

電話が終わり、携帯を閉じた時


何か寂しい気持ちになる。


相手との繋がっていた糸が、


一つのボタンで切れてしまうんだから。


そのくらいで、人と人との関係が


崩れるわけじゃない。


でも、僕は一度経験した。


一つのボタンで糸が切れてしまうことを。


だから・・・なんか怖い。


『・・・どうしたの・・・?』


由美の不安そうな声が僕の耳に届く。


『・・・あ、ごめん・・・何でもないよ』


『そう・・・?無理しなくていいよ。電話切る?勉強とかもあると思うし・・・』


『由美は勉強する?』


『うん。もうすぐしようかなって』


『そっか』


『じゃあ、切るね』


『うん』


『またね』


由美がそう言って電話を切った。


ツーツーツー・・・。


むなしい音が耳に響く。


そうだ・・・この音がした後に『夏帆』は・・・。