9話 路地裏で・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「13回」


帰り道、初めて一緒に帰る時の


第一声がそれだった。


「え・・・?何が?」


由美が困惑した表情を浮かべる。


「由美が僕から消しゴムを借りた回数」


「う・・・。ごめん・・・」


由美はうつむく。


「怒ってないよ」


僕は笑いながらそう言って、


由美の頭を撫でた。


「ひゃあ!?」


由美はその場で固まる。


「どうしたの?」


僕も思わず立ち止まる。


手は由美の頭の上のまま。


「男の子に髪とか頭とか触られたの初めて・・・」


「あ・・・ごめん・・・」


僕が手を離そうとすると由美が


「そうじゃなくて!!」


「え・・・?」


「嬉しいから・・・このままがいいな・・・」


「そっか」


僕はその後はなにも言わず、


ただゆっくり髪を何度も撫でる。


その間、二人は立ち止まったままだった。


駅までの通学路。


大都会の人気のない路地裏で・・・。