相変わらずのつまらない授業が始まった。
先生がグダグダと訳のわからない話をしている。
そんな話をみんなは一生懸命聞いて、
黒板に書かれている文字をノートに書き写す。
さすが進学校・・・。
私語なんて一切ない。
部屋はがんがんにクーラーが効いていて
肌寒いくらい。
ひぐらしが鳴いているこの六月。
外に出れば、また暑い。
中にいれば、つまらない授業・・・。
どっちにしろ、地獄だなこりゃ。
そんなことを考えて、僕は思わず苦笑する。
その時、隣の席の女子が声をかけてきた。
そう。それはとてもベタな一言。
「消しゴム貸してくれませんか・・・?」
彼女は僕にしか聞こえないくらい
小さな声でそう言った。
その彼女は可愛らしい容姿。
初めて見た。
あんまり、女子と話さなかったし・・・
「ああ・・・いいよ・・・」
僕は筆箱の中に入っていた消しゴムを
取り出して、彼女に差し出す。
こんなベタな出会いから始まる僕らの物語。