83話 君の隣に | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

機体が少しずつ上昇する。


「ねぇ・・・拓也・・・」


「ん・・・?」


「隣に座っていいかな・・・?」


真美は顔を紅潮させてそう言った。


僕は左側にずれて


「うん」


と頷いた。


「ありがと」


そう言って、真美が隣に座る。


そして、真美が僕の手を握ったその瞬間、


僕は思わず真美を抱きしめる。


無意識にだが、もう決めていたことなのかもしれない。


次に真美が僕の温もりを求めてきた時、


僕は真美を優しく包みこむということ・・・。


「拓也・・・キスしてほしい・・・」


その言葉を聞いたと同時に僕は真美にキスをした。


お互いに唇を離そうとはしない。


中間地点である、一番上を機体が通過する。


時間はあと五分くらい。


このまま真美の温もりを感じながら、


最後のデートを終わらせるのもいいかもしれない。


とか、バカな考えをしている間に真美が唇を離す。


「拓也、大好きだよ」


真美はそう言って僕にもう一度抱きつき、


今度は少しの時間・・・ほんの数秒キスをした。


そして僕らは何も言わずに見つめ合う。


その時、機体のドアが開いて、


僕らの最後のデートが終わった。