82話 a Ferris wheel | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

僕らは、無言でお互い顔を赤くしながら見つめ合う。


そして、真美がその視線に耐えられなくなり、


顔をそむけて服を着る。


二人とも、服を着た後、無言のまま店の外に出る。


陽はまだ高い位置にある。


こんな時間帯に・・・。


僕らは、お互いの手にすら触れず、


ただ隣にならんで歩く。


さっきまで、握っていた手が、すごく握りづらい・・・。


「ねぇ・・・拓也・・・」


真美がそう言って、僕の手を握った。


「何・・・?」


「ありがとう」


真美は視線を逸らして言った。


その恥ずかしがる顔がいとおしく感じる。


いつもの僕なら、間違いなくそんな君にキスをしてるだろう。


けど、今はさすがにそんな勇気はない。


「まだ・・・時間あるかな?」


「ん~・・・」


僕は携帯を開いて、時間を確認する。


3時30分。


まだ時間はある。


「あと、一か所近場ならいけるよ」


「じゃあ、やっぱ最後は観覧車に乗りたいな」


観覧車好きだな・・・。


そして、都合良く近いところに遊園地がある。


小規模ではあるが・・・。


けど、小規模のおかげで人は少なく、スムーズに


観覧車に乗ることができた。


また、吐血とかしなければいいけど・・・。


そんな一抹の不安を抱えて、


二人で行く最後の観覧車が上昇する。


このボックスが地上に降りたら、僕らのデートは終了する。


それまで、約10分間。


この10分間はどんな10分間より


短く感じるだろう。