68話 月単位 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「真美さんの助かる可能性は低いと思われます・・・」


「低い・・・?どの程度ですか?」


僕は聞く。


「わかりません・・・。ただ、とりあえず月単位で考えてください」


医師は低い声で言う。


「月単位って・・・?」


「最悪の場合、死ぬ可能性の話です。とりあえず、月単位でわかってくると思います」


「なんだそりゃ・・・」


「とりあえず、最善の努力はしようとは思っています。抗がん剤を打って、とりあえずは当分安静にしてもらいます」


「それで助かるんですか・・・?」


母さんが心配そうな表情で言った。


「最善の努力と言いませんでしたか?可能性は低いです。来た時には、すでにがんはかなり進行していました。それに、がんは繁殖や進行が早いのでかなり危険です」


「そんな・・・」


「とりあえず、数日は様子を見てから、抗がん剤などを投入していきます。今日はいったん真美さんに会ってあげてから、帰ってください。今は、病室で起きているはずだと思うので」


「はい」


僕らは、頷き部屋を出て真美のいる病室に向かう。


「なあ、真美が言ってたけど、あんたらは離婚してないのか?」


病院の廊下を歩きながら、僕は聞く。


「離婚したわよ」


あっさりと言った。


「真美が、離婚してないって・・・」


「あの子が見ていないときに、父さんと二人で決めたんだよ。だから、名字だって違うし」


なるほど・・・。


そして、真美の病室の前まで来る。


どんな表情をして真美の前に立てばいいんだろうか・・・?


笑顔で・・・心配ないというような表情で・・・


そう思っていたとき、「月単位」という医師の


言葉を思い出し、笑顔が崩れる・・・。


「暗い表情はしちゃだめよ、拓也」


そう言った母さんの表情にはまったく笑顔がない。


「まず、あんたが笑顔になれよ」


僕はそう言って笑った後、病室のドアを開ける。