「それで・・・本当に再発しちゃってみたいだね・・・」
真美はそう言って苦笑する。
「そんなのわかんないじゃん!!ただの風邪かもしれないし・・・」
「わかるんだよね・・・。なんとなく。血痰が出て吐血して・・・。確信したの。心では違うって信じてるんだけど、体がもうがんだって言ってる。昔のがんが肺の中で転移したって・・・」
「とりあえず、病院行ってみないとわかんないじゃん!!」
そう言って後に思いだす。
まだ、観覧車は動きだしていない・・・。
これじゃあ、病院にも行けない・・・。
「拓也・・・あんまり気にしないで・・・」
「は・・・?気にするだろ!!普通!!」
「もう・・・分かってた・・・。分かってたんだよ・・・。今やっと確信しただけで・・・最近、急に息切れがしたり・・・今みたいに血痰が出たり・・・。ただの風邪って言い聞かせてたけど・・・確信した・・・。また、がんになったんだって・・・」
「でもっ・・・。がんっていっても治る・・・よな?前だって治ったんだろ?」
「・・・どうだろうね・・・進行状況にもよるけど・・・」
真美は冷静・・・。
「なんで・・・そんな冷静なんだ?」
「なんでだろうね?もう一回体験したからじゃん?」
真美はそう言って笑う。
僕の方がよっぽど落ち着きがない。
「そういう問題かよ・・・。とりあえず・・・早く病院行かないと・・・」
「これが動き出したらね。でも、拓也は病院に来ない方がいいよ・・・」
真美が僕に忠告する。
「なんで?」
「来たら・・・母さんと会うことになるし・・・そして・・・関係がばれるかもしれない・・・」
「関係なら、ばれないよ。それに、母さんに会ってみたいしな」
「そっか」
と真美が言った途端に観覧車が動き出した。
どうやら直ったらしい。
拡張器を使って、係員がお詫びの言葉を言っている。
けれど、そんな言葉は僕の耳には全く入らない。
早く・・・真美を病院に連れて行かないと・・・。
そして、真美がまた咳をした後、吐血する・・・。