64話 早く・・・早く・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「それで・・・本当に再発しちゃってみたいだね・・・」


真美はそう言って苦笑する。


「そんなのわかんないじゃん!!ただの風邪かもしれないし・・・」


「わかるんだよね・・・。なんとなく。血痰が出て吐血して・・・。確信したの。心では違うって信じてるんだけど、体がもうがんだって言ってる。昔のがんが肺の中で転移したって・・・」


「とりあえず、病院行ってみないとわかんないじゃん!!」


そう言って後に思いだす。


まだ、観覧車は動きだしていない・・・。


これじゃあ、病院にも行けない・・・。


「拓也・・・あんまり気にしないで・・・」


「は・・・?気にするだろ!!普通!!」


「もう・・・分かってた・・・。分かってたんだよ・・・。今やっと確信しただけで・・・最近、急に息切れがしたり・・・今みたいに血痰が出たり・・・。ただの風邪って言い聞かせてたけど・・・確信した・・・。また、がんになったんだって・・・」


「でもっ・・・。がんっていっても治る・・・よな?前だって治ったんだろ?」


「・・・どうだろうね・・・進行状況にもよるけど・・・」


真美は冷静・・・。


「なんで・・・そんな冷静なんだ?」


「なんでだろうね?もう一回体験したからじゃん?」


真美はそう言って笑う。


僕の方がよっぽど落ち着きがない。


「そういう問題かよ・・・。とりあえず・・・早く病院行かないと・・・」


「これが動き出したらね。でも、拓也は病院に来ない方がいいよ・・・」


真美が僕に忠告する。


「なんで?」


「来たら・・・母さんと会うことになるし・・・そして・・・関係がばれるかもしれない・・・」


「関係なら、ばれないよ。それに、母さんに会ってみたいしな」


「そっか」


と真美が言った途端に観覧車が動き出した。


どうやら直ったらしい。


拡張器を使って、係員がお詫びの言葉を言っている。


けれど、そんな言葉は僕の耳には全く入らない。


早く・・・真美を病院に連れて行かないと・・・。


そして、真美がまた咳をした後、吐血する・・・。