「うわぁ・・・綺麗だね・・・」
真美が外を眺め、そう言う。
ここで、キザなやつなら、君の方が綺麗だよ。
とか言うのかもしれない。
いや・・・テレビの見すぎか・・・?
「拓也も外見てごらんよ」
「高いとこ苦手って言わなかったっけ?」
「大丈夫だから」
真美がそう言って、僕の手を引く。
観覧車が傾いて、少し揺れる。
「うわっ・・・」
二人の体がもつれる。
そして、いつのまにか僕らの唇が重なっていた。
僕らは無言のまま唇を離した。
「ねぇ・・・拓也・・・」
「ん?」
「今ので、10回目だよ。私たちのキス」
真美はそう言って微笑んだ。
「そんなの数えてたのかよ」
僕はそう言って、もう一度真美にキスをした。
「なっ・・・」
真美の顔が赤くなる。
「これで、11回目?」
「うん」
観覧車は、丁度真ん中である一番上に到達する。
あと・・・半分・・・。
その時・・・だった・・・。
「ごほっごほっ・・・」
真美がせき込む。
「真美?」
そう言って、真美を見た途端、僕は絶句した。
何を僕を見たのか・・・。
何が起きているのか?
最愛の人の身に何が・・・。
真美の口からは・・・大量の血が流れ出していた・・・。