「香織・・・」
そこにいたのは香織だった。
「何してるの?こんなところで・・・」
「香織こそ何やってんの?」
僕は質問に答えず、同じ質問を返す。
「久しぶりにここに来てみたくなってさ」
香織はそう言って、僕の方を見る。
「ねぇ、覚えてる?昔・・・ここで遊んだこと」
香織は辺り一面を見渡す。
「うん」
「砂場で遊んだり、追いかけっこしたり・・・」
そう言って僕の隣のブランコに座る。
「二人でどこまで高くいけるか勝負したりしてさ」
香織は大きく足を動かして、ブランコが揺れる。
僕が座ってるブランコとは比較にならないほどの
大きな音がする。
「ねぇ!!拓也!!」
香織が大声で僕のことを呼んだ。
「何・・・?」
「私は君のことが好き!!」
香織のブランコが大きく揺れる。
「けど・・・!!」
ブランコが前にいった瞬間、香織は飛び降りて
地面に着地する。
すごい身のこなしだ。
そして、僕の方を振り返った。
その時の、香織の目には涙が溜まっていた。