「もしもし」
「拓也・・・?」
そりゃそうだろ・・・。
思わずそう言いたくなる。
「どうした?急に電話してくるなんて・・・。なんか急用でも出来たか?」
冗談交じりに僕はそう言った。
「急用とかじゃないんだけどさ・・・」
香織はじらしてくる。
というより、何か言いづらそうだ・・・。
「何?」
「君に言いたいことがあって・・・」
香織は何か覚悟を決めたような表情。
「私・・・君のことが昔から好きだった・・・」
「え・・・?」
僕は突然の告白に戸惑う。
「小学校の時は、君のお姉さんのつもりだったんだ・・・。けど、中学に入ってから、少しずつ拓也を異性として意識しちゃって・・・。でも、告白できなくて・・・」
「なんで?」
「君との、友達としての関係が壊れてしまいそうだったから・・・。そう言って抑えてきた。けど・・・!!もう無理。君が好き!!」
いつも一緒にいた人からの告白。
いなくてはならない人。
いて当然の人。
まるで、姉弟みたいな関係の人。
そうだ。むしろ、真美よりも親近感が沸く。
真美より長い時間一緒にいたんだから・・・。
自分が姉だと、友達だと思ってきた人。
そんな人を恋愛対象として見れる?
そして、真美のことも、
まだすべてが終わったわけじゃないんだ。
その時、僕はこんなことを思ってしまう。
真美と香織の存在が逆だったらよかったのに・・・。
真美が幼馴染で、香織が兄妹だったら・・・。
こんなことを考えてしまう僕は最悪だ。
僕は香織になんて返事を返せばいいんだろうか・・・?