夕陽が、綺麗な黄土色を描き出すこの時間、
僕は真美の涙を思いだしていた。
真美がなんで涙を流していたか
わからない。
けど、少なくとも僕のせいであることは
間違いないんだ。
僕の存在が真美を苦しめている。
なら、僕という存在が消えて無くなってしまえばいい?
そう思えてくる。
けど、それは違う。
そしたらきっと、真美の悲しみは
倍増するだろう。
きっと・・・。
そう思う理由は簡単だ。
もし、逆の立場なら、そう思うから・・・。
それだけ・・・。
なら、僕は何をすればいいだろうか?
真美のために何ができる?
その時、携帯の着信音が耳に響いた。
携帯を開いて、画面を見た。
『今井香織』
初めての電話だった。
香織とはメールでは話すが、
電話で話したことは一度もなかった。
その香織からの電話。
何か急ぎの用事でもあるのだろうか・・・?
僕は急いで通話ボタンを押した。