31話 気持ちの整理がつくまでは・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「君が好きだ」


顔を赤らめながら幸一が言った。


不思議と僕の心に動揺はなかった。


それは、真美に未練がなくなったから?


そんなことはありえない。


ありえるはずがない。


もしそうなら、僕の目覚まし時計は


きっと壊れていない。


まだ、未練はあるんだ。


じゃあ、なんで?


なんで、動揺しないんだろうか?


その理由は簡単。


もう、予想していたから。


動揺っていうのは意外性がある時に


現れる感情。


まったく、意外じゃなかったんだ。


親友が真美に恋心を抱いているのは分かっていたんだ。


だから、こうなることは想像していたんだ。


その時、真美の口が開いた。


「ごめん。今は・・・無理・・・」


「好きな人・・・とかいるの?」


「うん。『いた』の。その人のことが忘れられなくて・・・。だから、気持ちの整理がつくまでは・・・」


真美は、少し寂しそうな顔をした。


「じゃあ、待ってる」


「え・・・?」


「気持ちの整理がつくまで。そしたら・・・君にもう一度告白するから・・・」


そう言って、真美の返事を待たずに校舎に戻って行った。


僕は顔を戻し、真美を視界から外した。


そして、僕は目を閉じて、後頭部を壁にゆっくり当てた。


「うっ・・・うっ」


真美のすすり泣きが聞こえる。


一週間前の僕なら・・・


きっと、彼女を抱きしめていただろう。


けど、それはできない。


無力感に襲われ、無意識のうちに


涙が出てきた。