風が冷たい。
まるで、僕の心の温度を示しているかのよう・・・。
真美は『けじめ』を示した。
僕にそれができるだろうか・・・?
強い風が僕にあたる。
「今日、屋上は失敗だったかも」
柵に肘をのせて、外を眺めながら、そう独り言をつぶやいた。
街が一望できるこの場所。
田舎だから、高いビルがたくさんあるわけじゃないので、
学校の屋上からでも十分眺めがいい。
ビルや家が少ない分、緑が多い。
ずっと眺めていれば視力がよくなるかもしれない。
視界に河川敷が映る。
そしてその場所は・・・
真美とキスした場所だ・・・。
一週間も経ってないのに、
すごく昔のように感じる。
「はぁ」
僕はため息をつき、壁に寄りかかり、座る。
そして、目を閉じて、この一週間を振り返る。
振り返ったところで、何かがかわることはない。
そんなことは百も承知だ。
けど・・・けど・・・
その時、屋上のドアが開いた。
先生が来たのかと思い、思わず身を隠す。
そして、僕は壁から、少しだけ顔をだして、
屋上に来た相手を見る。
そこにいたのは二人の生徒だった。
幸一と真美。
「何・・・?幸一君」
少し戸惑った顔で真美が幸一を見た。
幸一が真美の腕を引っ張って、連れてきたという感じだ。
「川島さんに言いたいことがあって・・・」
幸一は何か決意を固めたような表情で
真美を見た。