30話 幸一と真美 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

風が冷たい。


まるで、僕の心の温度を示しているかのよう・・・。


真美は『けじめ』を示した。


僕にそれができるだろうか・・・?


強い風が僕にあたる。


「今日、屋上は失敗だったかも」


柵に肘をのせて、外を眺めながら、そう独り言をつぶやいた。


街が一望できるこの場所。


田舎だから、高いビルがたくさんあるわけじゃないので、


学校の屋上からでも十分眺めがいい。


ビルや家が少ない分、緑が多い。


ずっと眺めていれば視力がよくなるかもしれない。


視界に河川敷が映る。


そしてその場所は・・・


真美とキスした場所だ・・・。


一週間も経ってないのに、


すごく昔のように感じる。


「はぁ」


僕はため息をつき、壁に寄りかかり、座る。


そして、目を閉じて、この一週間を振り返る。


振り返ったところで、何かがかわることはない。


そんなことは百も承知だ。


けど・・・けど・・・


その時、屋上のドアが開いた。


先生が来たのかと思い、思わず身を隠す。


そして、僕は壁から、少しだけ顔をだして、


屋上に来た相手を見る。


そこにいたのは二人の生徒だった。


幸一と真美。


「何・・・?幸一君」


少し戸惑った顔で真美が幸一を見た。


幸一が真美の腕を引っ張って、連れてきたという感じだ。


「川島さんに言いたいことがあって・・・」


幸一は何か決意を固めたような表情で


真美を見た。