25話 鍵をかけて・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

別れなくちゃいけない。


そんなことは分かってる。

けど・・・


相思相愛の僕らは付き合うことはできない・・・。


なのに、真美は付き合いたいと言っている。


その言葉は嬉しいと同時に僕を苦しめるんだ。


真美がいっそ、僕のことが嫌いと言ってくれたのなら・・・


そしたら・・・諦めることは容易にできた。


諦めるきっかけがほしい・・・。


「真美・・・。だめだって・・・」


自分の気持ちを闇の奥底に閉じ込めて鍵をかける。


けど・・・そこ鍵はもろく、今にも開いてしまいそうだ・・・。


なら、なんで僕はもっと頑丈な鍵をかけない?


かけられないんだ・・・。


自分の気持ちは自分の意思で、できていて


鍵も自分の意思によるものだから・・・。


頑丈な鍵はかけられない・・・。


もし・・・もう一度真美が僕の心を動かす言葉を言ったら、


扉が開き、僕は真美にキスをするだろう・・・。


「だめ・・・?じゃあ、私のことが・・・嫌い?」


「ああ。こうやってしつこく言ってくる女は嫌いだ」


下を向いて僕は言った。


胸が痛む。


これが、僕の選んだ『諦めるきっかけ』


自分で作ることを決めたんだ・・・。


「今の私は嫌い・・・なの?」


顔を見ないでも分かる。


きっと・・・寂しい表情をしていて、


目からは涙が流れているだろう・・・。


「前・・・さっき言った通り、君のことが好きだった・・・。けど、今の真美は嫌いだ。だから・・・もう別れよ・・・?」


真美は分かってる。


僕が嫌いって言ってるのが本音じゃないってことぐらい。


だって、つい数分前まで好きだって言っていたんだから・・・。


「・・・分かったよ。じゃあ、別れよう。あと、兄妹として・・・。よろしく、拓也」


そう言って僕に手を差し伸べる。


「うん」


僕は彼女の手を握る。


それは彼女としてじゃなく妹として・・・。


だから、キスはしない。


キスをしたら兄妹じゃなくなるから・・・。


その後、真美は手を離して


「じゃあ、また明日。学校で」


真美はそう言って笑顔で僕に手を振る。


けど、その笑顔は必死で作った作り笑顔。


瞳は涙でぬれている。


「じゃあね。真美。」


そう言って僕も手を振り返す。


「拓也。大嫌いだから!!」


真美は舌を出してそう言い、走って外へ出で行った。


これからは真美の温もりを求めてはいけない。


兄妹として接するのだから・・・。


お互いに悪口を言い合ったり、


仲良く話をしたりして


理想的な兄妹となれるように・・・。


そして、決して恋愛感情を持たないように・・・


僕は真美に対する想いを闇の奥底に沈めて


重い鍵をかけた。