「ごめんね」
真美が、ふいに謝ってくる。
「・・・」
僕は何も言えない。
「やっぱ・・・だめだよね・・・。こんな関係・・・」
「僕は、真美が好きだ。けど・・・」
言葉に詰まる。
「けど、恋愛をしてはいけない関係だから・・・」
続きを真美が言った。
というより、寂しげな・・・。
「でも・・・」
真美が続ける。
「やっぱり、私は君が好き!!拓也のことが・・・」
僕の方を向き、そう言って涙を流す。
その時の真美の表情はとても悲しそうで・・・辛そうで・・・
その真美の表情に心が動かされる・・・。
「僕だって・・・真美のこと好きだ・・・。けど・・・」
「けど・・・?」
「これは、許されない恋。たとえ、両想いでも・・・」
僕は呟くように言う。
そう。それは、真美に言ったんじゃない・・・。
僕自身への説得。
諦めろと自分に言ってるんだ・・・。
「諦められるんなら・・・拓也が兄だと知った時にもう別れを言ってるよ!!でも・・・言えなかった。それがなんでか分かる!?・・・拓也のことが大好きだから!!ずっとずっと・・・一緒にいてほしい存在だから!!」
「真美・・・」
「そして・・・それは兄妹としてじゃなく・・・恋人として・・・」
「真美・・・。そんなこと言うなよ・・・」
「え・・・?」
「僕だって真美が好きだ。せっかく、諦めようとしてるのに・・・君にそんなこと言われたら・・・。諦められなくなる!!」
こっちだって苦しいし辛い。
「た・・・く・・・や・・・」
真美の瞳は涙であふれていた・・・。
「僕は真美のことが好きだ!!ずっと触れていてほしい。君の温もりを感じてたい・・・。兄妹としてじゃなく・・・。けどそれは・・・許されることじゃないんだ・・・」
「じゃあ、どうする!?私は拓也と許される恋じゃないと分かっていても付き合いたいと思ってる!!拓也は!?
拓也はどうしたい!?」
周りに反響して声が響く。
「僕は・・・」
僕はこの一週間、彼女と一緒にいた時のことを思い出す。
君と出会った時。
キスをした後の君の赤面した顔。
君の楽しげに話すときに見せたあの笑顔。
弁当を作り自慢げに僕に自慢する君。
初めて、手をつないで感じた君の温もり。
そして、河川敷でのファーストキス。
僕は・・・どうすればいい?
君との思い出が次々にあふれ出してくる。
自分のこの想いを僕は止められるでしょうか・・・?