日曜日の午前8時。
普段なら、まだ寝ているころだ。
けれど、今日はもう起きている。
父親は相変わらず、まだ寝ている。
日曜日に午前中に起きたことがない。
父親との二人暮らし・・・。
離婚して母はどこにいったんだろうか?
そして妹は・・・?
もう、今では名前さえも思い出せない。
そんな、出会うはずのない二人のことを考えながら、
僕は朝食を食べて、服を着替える。
自分の中で一番カッコいいであろう服を身にまとい、
僕は家を出た。
空は快晴。
僕は自転車にまたがり、ゆっくりとしたスピードで進む。
真美が指定した水族館は僕の家から、自転車で20分ほどで着く。
今の時刻はまだ9時20分。
余裕がある。
水族館に行ったことがないので、
僕は少し楽しみだった。
それに、真美との初デートなのだから。
けれど、何か嫌な胸騒ぎがする。
昨日、浮かんだあの映像。
あれは、なんなのか・・・?
「・・・やめよう」
僕はそう呟いて、考えるのをやめる。
せっかくのデートなのに嫌なことを考えるのはよくない。
僕はなるべく明るい歌を流しながら、
水族館に向かう。
このデートに不信感と期待感を持って・・・。