『朝星夜星』
『朝星夜星』
PHP研究所 朝井まかて
510ページの分厚い単行本。
図書館の予約期間は長かった。
しかし1日で読めた。いや、読んでしまった。
おもしろくて止まらなかった。
ときは幕末
実在の人物、日本ではじめての西洋レストランを開いた草野丈吉が嫁をもらうところから話は始まる。
そしてこの物語の主人公は、
丈吉の妻のゆき。
2人はお店を大きくして、やがて大阪に出て中之島で大阪ホテルをつくる。
この話が面白いのは、
庶民の生活を通して明治維新を描いているところ。
分かりやすくてスイスイ読める。
大柄ではじめはどことなく頼りないゆきだが、
腕の立つ丈吉を信じて店を手伝い、
立派な女将になっていく。
有名な五代友厚や岩崎弥太郎、坂本龍馬もチラリと登場する。
ゆきの心掛けが素晴らしくて、
読んでいてとても良い気持ちになれる。
成功譚に目が行きがち👀だけど、
家族についてもよく書かれている。
家族はやがて裕福になるが
みな思い上がらず勤勉だ。
その中で長男の孝次郎だけは
ひとりうだつが上がらない。
あまりに才と度胸を持つ父親を持つと、
息子はコンプレックスを抱えてしまう。
難しいところだ。
今年読んだ本の中でも
本当におもしろくて読み応えのある話でした。
みんな一生懸命生きていたんだな。
学校の夏休みで一日中ゴロゴロしていた私には、
良いカンフル剤となりました。
この夏の思い出。
①立山登山
②約10年ぶりの幼馴染との再会
③甲子園での慶應義塾の快進撃に喜び飲みすぎた家族の姿←はしゃぎすぎだ!!
フワフワかき氷🍧