『酔いどれクライマー 永田東一郎物語』 | よつば生活 そして本のこと

『酔いどれクライマー 永田東一郎物語』

とても読みやすく、面白い。

読むのを止められなかった本。


『酔いどれクライマー 永田東一郎物語』

藤原章生 山と渓谷社


永田東一郎さんは故人。

酒の飲み過ぎから、体調を崩して

2005年に40代半ばで亡くなった

元東大山岳部出身の建築家。

市井の方である。


作者の藤原さんは

都立上野高校のときの後輩。

毎日新聞の記者さん。


永田さんの死を知ったときは

亡くなってから12年経っていたそうだが、


この本を書かねばと

381ページの作品を書き上げた。


登山の様子などは

まったくの素人の私にも分かりやすい。


藤原さんがこの本を書いた動機を、

読み終わって考えると、

人間愛なのかなぁ。


私だったら、人生で巡り会えた人のなかに、

こういうふうに思える人はいるだろうか。


山という極限の環境、  

きらめく高校時代、

他にこんな人いないと感じる魅力。


すべてがかけがえのない記憶。


永田さん、

自分の写真や行動が

心を尽くしの文章の本になって、


まったく知らない誰かに

読まれているのを知ったら、照れるだろうか。


絶対、すごく喜んでいると思いました。