『レペゼン母』 | よつば生活 そして本のこと

『レペゼン母』

日経新聞で紹介されていた

『レペゼン母』

宇野碧 講談社


レペゼンとは地域や属性の象徴的なものを表す、ヒップホップの用語。


そう、この物語のキーポイントは、

ヒップホップバトル。


主人公は和歌山の梅農家の主人、明子、64歳。


息子の雄大には、子供の頃から手を焼いて

今もなお警察にお世話になるほどアウトロー。


そんな雄大の三番目の妻の沙羅とは、

一緒に暮らして梅を収穫している。


その沙羅はヒップホップを愛していて、

ヒップホップバトルに出場するが、

ハプニングがあり、

明子は沙羅の代わりに

バトルに立つことに!


と、あらすじを書くと

明るく楽しそうな物語なのだが


テーマは家族、つながりだと思う。


特に母親の体験がある人には

胸に響くシーンや言葉のやり取りが多い。


私も息子の小さかった頃のやりとりを

思い出して、真剣に読みました。


あの頃は若かったでは、

すまないんだよなぁ。


子育ての取り返しはできないけれど、

過ぎたからこそ分かるアホな自分。


息子よ、

よくぞぐれずに育ってくれたね。


ありがとう。

君たちがいなければ

母さんは成長できなかったよ。


心静かに