『デフ・ヴォイス』 | よつば生活 そして本のこと

『デフ・ヴォイス』

コーダ、

耳が聞こえない親をもつ、

聞こえる子どもを表す言葉。


コーダである主人公荒井は

手話通訳士。


通訳の仕事を通じて、

警察職だった17年前に起きた殺人事件と

関わっていくミステリー。


電車の中で一気読みした文庫本

『デフ・ヴォイス』

丸山正樹 文藝春秋


題名のデフヴォイスとは

ろう者が発声する不明瞭な発音のこと。

例えば名前を発声したら、

周りの人は分からなくても

家族ならすぐ誰を呼んでいるのかわかる。


この作品が口コミ広く読まれた理由は

手話といわれるものの種類や

ろう者とその家族について


知らなかったことを

読み手に分かり易すく、

盛り込んで伝えていることだろう。


きっと家族みんなが聞こえる人は

想像力が及ばない

耳が聞こえないという世界。


でも身近なこと。


結末はある意味残酷なような気がするけど、

主人公は真実のフタを閉めたくなかったのだろう。


でも、私的には開けてほしくはなかった。


なんてちょっと読後は感情的になりました。

もう少し救いが欲しかった。


というわけで💧

シリーズ2作目も予約してしまいました。


新春の歌舞伎座