『完訳 アンネの童話集』 | よつば生活 そして本のこと

『完訳 アンネの童話集』

年の暮れから年始まで

実家で過ごしました。


母の家は  

いつも妹がピカピカに掃除してくれています。

妹は母のこと気にかけてくれているのですが


そのぶん、言い合いになることもあるそうで💧


母のことをあまりふだんかまえない私は、

今回の帰省で母の気を立てないように

少し詰めた話をしたりするつもりでした。


が、


すっかりまったりしてしまいました。


そのリラックスさが功を奏したのか

母の方から最近の不安ごとなどを話してくれて

任務!?をやり終えてホッとしております。


本棚で見つけた

『完訳 アンネの童話集』

アンネフランク 小学館


1979年初版 たぶん現在は絶版


小学生のころ、

何度も何度も読んだ思い出の一冊を


実家の断捨離した母も妹も

とっておいてくれました。


見つけたときは

内容を思い出せなかったけれど、


「リタ」というパイを買う話の挿絵の

パステル調の細かいお菓子屋さんの様子は

しっかり覚えていました。


そこから

記憶の糸口というか、

童話を読み出して


覚えている一文がポロリポロリと

出てきたことには驚きました。


40年前の記憶。


すごーーーい。


何気なく手にとった思い出の本が

今年の初読書となりました。


「リタ」は、たぶん一番好きだった話。

パイを買った女の子が、お腹を空かせた小さい女の子にそのままあげる。それをみていた私に、小さい女の子はパイのおすそ分けをくれようとする。


あらためて読むと

アンネは大人っぽい。

少女の純粋さと

達観したような人間観察感。


戦争とユダヤ人迫害に背中合わせの状況から

彼女が創作した物語は


童話というより

短編小説のようで、


背筋が伸びるお話でした。


ガラスの花瓶をいただきました