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関連業者の倒産が5割増 自動車不況深刻に


 世界的な金融危機を受けた自動車関連業者の倒産が

今年上半期(1~6月)に273件に達し、前年同期比50.8%増加したことが

27日、帝国データバンクの調べで分かった。



米自動車大手クライスラーやゼネラル・モーターズ(GM)の経営破綻(はたん)や、

トヨタ自動車をはじめとする国内大手の減産が関連産業を直撃した。




 負債総額は前年同期に比べ約2倍の1061億円となり、

昨年の年間合計(1197億円)に迫った。



 負債額をみると、1億円に満たない小規模な倒産が全体の46.2%を占めているが、

「5~10億円未満」(35件)、

「10~50億円未満」(36件)の倒産がともに

前年同期比5倍も増えた。





 業種別にみると、中古車販売が半数を占める「卸・小売り」が131件と最も多く、

2次下請け以下の部品メーカーが大半を占める「製造業」が93件に上った。


特に製造業は受注の急減に加え、

好業績時に実施した設備投資に伴う借り入れが負担となり、

前年同月比で3倍の大幅増加となった。



 地域別では、関東が87件と最も多く、

次いで近畿(70件)、中部(52件)と続いた。


販売業者が集中する都市圏での倒産が目立った。


 今年4月以降、大手自動車各社は、低燃費車を対象にしたエコカー減税などの効果で、販売も下げ止まり傾向にある。




メーカーも減産緩和の動きをみせているが、帝国データバンクでは


「本格的な需要回復が見込めないなか、

卸・小売業者は一層の薄利販売を余儀なくされることが予想され、

自動車関連の倒産はしばらく増加傾向が続く可能性が高い」と指摘している。