渋雲 123 渋雲渋い色のくもぐもが気持ちを抑え込むそれだけでなく息を殺して寒気をもたらすどこまでも広がるくもぐもが気持ちを閉じ込めるそれだけでなく息を枯らして時間を削るとうとうそこまで渋色くもがわたしにせまる遠ざかるにもどこをむいてもそれはおいつきおいつきつづけるそれでもわたしは歩みを走りを進めてあなたの屋根を目指すのだ