或 場所。

モエ・シャンエイが剣で素振りをしている。エレッシェルが歩いて来た。

 

エレッシェル「モエさん!」

モエ「! あ。」

エレッシェル「やったよ! ぼくたち、テレラエルに勝ったんだ!」

モエ「まじ!? テレラエルって不死身だよね。どうやったの?」

エレッシェル「ぼくたち というより、ミゾルエルさんがやったんだけど。肺の中に入ってハリネズミになったんだって。」

モエ「え~!? えぐッッ! どんだけ痛いんだろ。」

エレッシェル「ゴシャックさんにハンマー渡したよ。」

モエ「使った?」

エレッシェル「うん。でッッかくなったけど、無くても勝てたっぽい。」

モエ「?」

エレッシェル「ああ、テレラエルの部下に。」

モエ「ああ。」

エレッシェル「…訊いたよ、君の体 造ってもらえるか。」

モエ「え。」

 

エレッシェルは紙袋をモエに渡した。

 

モエ「何これ。」

エレッシェル「その服に着替えたら、紫の玉でうなじをこすって。体が出てくるよ。ツキモトにもゆける体が。」

モエ「! …いくらかかった?」

エレッシェル「…すごく安くしてくれたよ。その場で払えた。」

モエ「まじ!? それじゃ生き返る人たくさんいそう。」

エレッシェル「いや、蘇生は別らしいよ。それに、イコタさんがそんな事できるなんて知ってる人あまりいないみたい。」

モエ「そっか。…着替えて、やってみるね。」

エレッシェル「ねえ。」

モエ「何?」

エレッシェル「せっかく鍛えたのに、弱くなっちゃってもいいの? 最強なのに。」

モエ「いいよ。また なん百年も試合してくれる人いなかったら いやだし。鍛えなおしてもう一度 最強になるの楽しそうだし。」

エレッシェル「ええ…。君は すごいね。」

モエ「オニイサンこそ…。あれ? 名前まだ知らなかった。アハハハ」

エレッシェル「'エレッシェル・ミノジ 'だよ。ケンシェルからは'エレちゃん'て呼ばれてる。」

モエ「じゃ、エレちゃんは、私の顔や体型が変っても私と遊びにゆきたいの?」

エレッシェル「う~ん。君なら ひどい姿にはならないだろうし、もう君は君だよ。…君を好きになったんだ。」

モエ「?……トベルみたいに長寿じゃなくなって、早く死んじゃうかもよ。」

エレッシェル「……じゃ~、新しい体 造ってもらってトベルをやめるよ。」

モエ「ええ!? そこまでする!?」

エレッシェル「もう魔王はいないし、ツキモトには悪い人あまりいないし。ここを守るのは もう難しくないと思う。」

モエ「…なんだこのかんじ。…君さっき、'好き'って言ったよね。'好き'って、何?」

エレッシェル「…もしかして…君も?」

モエ「…'好き'って、これ!?」

エレッシェル「それ!!」