先日の土曜日、忙しいさなかではあったが、広島時代の先生や学生さんや元職員の皆さんにお声がけをして、ラボの同窓会をやった。とても楽しく、みんなが一丸となって純粋にいい研究に向かっていた頃のことを思い出した。東京に来たからと言って、その気持ちが失われている訳ではないが、東広島というある意味隔離された土地が、ピュアな心をもたらしたのかなと思った。あるいは、東京という中心から遠いところにいる分だけ、挑戦者の気持ちが強かったのかもしれない。今はといえば、色々な用事がありすぎて研究に向かう気持ちを妨げるし、色々な価値観が混在していて、みんなでピュアに高みを目指す気持ちを作るのが簡単ではない。では、何で東京に来たのかというと、「大将を育てろ」と言われて、そうかなと思ってきた。あと10年。優秀な学生さんが研究者になって巣立ってくれているので、それで素晴らしいのだけれど、自分自身としては駄目だな。昔の自分に負けたくない。

 

2週に一度やっているNHKの「映像の世紀 バタフライエフェクト」に見入っている。20世紀に幾多の人達が、想像を絶する努力を積み上げて、そして今の世界があること想う。くそー。昔の日本人に負けたくない。私達だってやれるはずだ。研究者なのだから、何はともあれ、いい研究をしたい。