「それで、本題に入っちゃうと
」
絵麻がいきなり声を張り上げた。琴巳はドアに目が釘付けのまま、頷いた。
「要するに、絵麻達、田丸 空が嫌いなの
」
絵麻が口に両手をグーの形であてた。
「キャッ、言っちゃったぁ
」
琴巳はあんぐり口を開けた。そりゃ、思っていた事だったけれど、空本人が見ているのだ。たとえ、絵麻達が知らないからって・・・。
「琴巳ちゃんはどぅ思ってんの
」
看亜が言った。琴巳は、困ってしまった。
「ぇ・・・ぁ・・・(
」
チエこと知江が首を傾げた。
「琴巳ちゃん、どうしたの
」
琴巳は息を吸い込んで言った。
「・・・・・・・・・・そこに空が・・・・
」
3人は、琴巳の指差した方向を見た。
「へ?誰も居ないじゃない
」
絵麻の声に琴巳は慌ててドアを見た。ドアはピッチリ閉まっている。
「ウソ・・・」
目をパチクリさせた琴巳に心配そうに知江が言った。
「もしかしたら、扉の後ろに・・・」
看亜が
「んな事なぃでしょ
」
と言いながら、ガラッとドアを開けた。看亜が目を丸くした。ドアの後ろに立っていたのは・・・空だった・・・。