今回は減速比が0.472でもプロペラ先端が音速を超えないように、プロペラ直径を小さくしてみます。グラフの赤線は震電用のハ43の減速比が0.412で、黒線は減速比が0.472です。


図1(高度 - 速度) (0.472, 3.00m)

 

図2(高度 - プロペラ効率、先端マッハ数) (0.472, 3.00m)


図3(高度 - 馬力)


図4(高度 - 上昇率、上昇時間) (0.472, 3.20m)


 減速比0.472でプロペラ直径を3.00mにすると、減速比0.412でプロペラ直径3.40mのときのプロペラ先端速度とほぼ同じになります。

 最大速度は時速数キロの低下、上昇率は0.3m/sほど(約20m/min)低下します。速度は0.4〜0.5%、上昇率は2%の低下です。

 最大速度も上昇率も大して変わらない印象です。しかし失速速度ではプロペラ効率が4%低下しており、停止〜離陸までのプロペラ効率はもっと落ちているはずなので離陸滑走距離は1割くらい長くなるかも知れません。




 確認のためにプロペラ直径を中間の3.20mにしてみます。


図5(高度 - 速度) (0.472, 3.20m)


図6(高度 - プロペラ効率、先端マッハ数) (0.472, 3.20m)


図7(高度 - 馬力)


図8(高度 - 上昇率、上昇時間) (0.472, 3.20m)


 速度は直径3.00mよりも5km/hほど低下、上昇率は直径3.40mと3.00mの中間になります。


 こうしてみると、やはりプロペラ回転数は低い方が僅かながら性能は良くなるようです。

 そして速度か上昇率のどちらかしか求めないなら、回転数が高くてもプロペラ直径の選択で何とかなることも分かりました。